KAN

(かん)
シンガーソングライター。歌手として活動する傍らで、多くのアーティストに楽曲を提供するなど、作曲家としても活躍した。本名は「木村和」(きむらかん)。

特に、1990年代に大ヒットを記録し、現在でも歌い継がれている8作目のシングル曲「愛は勝つ」で有名。フジテレビ系列で放送されていた大人気バラエティ番組「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」のエンディングテーマにも採用された同曲は、オリコンチャートに52週に渡ってランクイン(うち8週連続1位を記録)するなど、200万枚超を売り上げるロングヒットとなった。同曲にて、NHKの年末恒例イベントである紅白歌合戦にも出場した(1991年)。

ソロとしての活動のほか、「BAD LOOKS」「Bon Marché」「パイロットとスチュワーデス」「YAMA-KAN」「ホスキモ」といったグループやユニットでも活躍。また、「KANのスーパーミュージック」「KANさんのアタックヤング」「KANのロックボンソワ」など、ラジオのパーソナリティとして看板番組を多く持っていたほか、上述した「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」を始め、「ドーナツ6」「星の種」といったバラエティ番組などでも活躍した。「熱血!新入社員宣言」「ステキな隠し撮り」といったドラマや、「マクセル」のテレビCMへの出演歴もある。

上述した「愛は勝つ」以外の発表曲に、デビュー曲「テレビの中に」(1987年)を始め、「だいじょうぶI’M ALL RIGHT」「東京ライフ」「健全 安全 好青年」「プロポーズ」「こっぱみじかい恋」「イン・ザ・ネイム・オブ・ラヴ」「死ぬまで君を離さない」「まゆみ」「Sunshine of my heart」「東京に来い」「涙の夕焼け」「英語でゴメン」「ドラ・ドラ・ドライブ大作戦」「カレーライス」「Superfaker」「世界でいちばん好きな人」「Listen to the Music」「桜ナイトフィーバー」「ポップミュージック」など、多数。

著書に、「他力本願独立独歩33年の軌跡」「ぼけつバリほり」など。

死因は明確に発表されていないが、メッケル憩室癌であったと思われる。61歳。3月に同病に罹っていることが公表され、翌月から開催される予定だったツアーを中止するなど、入退院を繰り返しながら治療に専念していたが、復帰はならなかった。なお、メッケル憩室癌は、日本では数十の症例しか確認されていない珍しい病気だという。死去の事実は、5日後に所属事務所であるアップフロントクリエイトより発表された。

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