山本弘

(やまもとひろし)
作家・小説家・ゲームデザイナー。特に、SFやファンタジーの分野における作品で知られている。一般社団法人日本SF作家クラブ会員。「世間のトンデモ本やトンデモ物件を品評する」ことを目的として組織された任意団体「と学会」(THE ACADEMY OF OUTRAGEOUS BOOKS)元会長。

京都府に生まれ、京都市立洛陽工業高等学校を卒業後、1978年に「スタンピード!」で作家デビュー。同作品は第1回奇想天外SF新人賞佳作を受賞した。1988年には、長編小説「ラプラスの魔」を発表。以後、SF小説やファンタジー小説を多数執筆した。一方で、1987年にはゲームデザイナーによるクリエイター集団「グループSNE」を結成。RPG(ロールプレイングゲーム)である「ソード・ワールド」の立ち上げなどに関わりながら、それらに基づく小説作品も手掛けた。

上述した以外の主な小説作品に、「時の果てのフェブラリー」「ミラー・エイジ」「神は沈黙せず」「審判の日」「まだ見ぬ冬の悲しみも」「アイの物語」「地球移動作戦」「去年はいい年になるだろう」「アリスへの決別」「プロジェクトぴあの」「チャリス・イン・ハザード(シリーズ)」「スキュラの恐怖」「リアリストたち」「ぼくは脱出できたのか?」「怪奇フラクタル男」「ありえざる明日」「輝きの七日間」「喪われた惑星の遺産」「サーラの冒険(シリーズ)」「サイバーナイト(シリーズ)」「ゴーストハンター(シリーズ)」「ソード・ワールド(シリーズ)」「妖魔夜行(シリーズ)」「勇者のいない星」「滅亡の星、来たる」などがある。

そのほかの作品に、「剣と魔法と竜の国」「超時間の檻」などのゲームブックや、「人生を決めた古典的名著」「偉大なSFの巨人」「本当のSFマンガ」などの解説本、「トンデモノストラダムス本の世界」「山本弘のハマリもの」「山本弘のトワイライトTV」「トンデモ本?違う、SFだ!」「宇宙はくりまんじゅうで滅びるか?」「ニセ科学を10倍楽しむ本」「あなたの知らない「レトロ特撮」の素晴らしき世界」「世にも不思議な怪奇ドラマの世界」「料理を作るように小説を書こう」といったノンフィクション作品・エッセイなどがあり、幅広い分野において執筆活動を展開した。

主な受賞歴に、上述した奇想天外SF新人賞のほか、SFファンジン大賞(創作部門、エディトリアルワーク部門)、星雲賞(日本長編部門、日本短編部門)、SFマガジン読者賞などがある。

死因は、誤嚥性肺炎であった。68歳。死去の事実は、遺族によりSNSを通じて約1週間後に発表された。同時に、老舗の出版社である東京創元社も訃報を伝えている。2018年より脳梗塞を発症し、6年間に渡って闘病生活を送っていたという。

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