ピーター・ヒッグス

理論物理学者(イギリス)。スコットランドの首都エディンバラにある国立大学・エディンバラ大学の名誉教授。そのほか、エディンバラ王立協会会員、ロンドン王立協会会員、英国物理学会フェロー、キングス・カレッジ・ロンドンフェロー、英国物理学会名誉フェロー、王立スコットランド学士院フェローなども歴任した。

物体に重さを与えるという素粒子「ヒッグス粒子」が存在するという仮説を提唱し、のちにその理論が正しいことが証明されたため、2013年にノーベル賞(物理学賞)を受賞したことで知られている。

1929年、イングランド北東部に位置する工業都市、ニューカッスル・アポン・タインに生まれ、イギリスの首都ロンドンにある国立大学「キングス・カレッジ・ロンドン」(ロンドン大学キングスカレッジ)にて物理学の博士号を取得(1950年)。1951年には理学修士、さらに1954年にDoctor of Philosophy(Ph.D.)を取得。1980年よりエディンバラ大学で教授を務め、1996年に同大学名誉教授に就任した。

1964年、宇宙を満たす「ヒッグス粒子」に動きを邪魔されることで物体に重さが発生するという理論を提唱。その後、ヒッグス粒子の発見は素粒子物理学における大きな課題だったが、2012年にCERN(欧州合同原子核研究所)が巨大な加速器を使用した実験によりついに発見。理論が正しいことが証明されたため、翌2013年にノーベル物理学賞を受賞するに至った。

主な受賞歴に、上述したノーベル賞(物理学賞)のほか、スコットランド科学賞、ラザフォードメダル賞、ジェームズ・スコット賞、高エネルギー・素粒子物理学賞、ポール・ディラック賞、J・J・サクライ賞、トムソン・ロイター引用栄誉賞、アストゥリアス皇太子賞など、枚挙に暇がない。

エディンバラにある自宅にて死去。死因は病気と思われるが、病名などの詳細は明らかになっていない。94歳。エディンバラ大学の発表によれば、病気を患っていたという。

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