ロジャー・コーマン

映画監督・映画プロデューサー(アメリカ)。500本以上の映画に関わり、「B級映画の帝王」「低予算映画王」「キング・オブ・Bムービー」(英語では「The Pope of Pop Cinema」「King of the Bs」)などの異名を取った。

1926年、アメリカ合衆国中西部に位置するミシガン州デトロイト生まれ。第二次世界大戦においては海軍に従軍。カリフォルニア州スタンフォードにあるスタンフォード大学を卒業後、1953年より脚本家や映画プロデューサーとしての道を歩み始め、20世紀フォックスにてスクリプトリーダーなどを経験。1954年には初プロデュース作品「海底から来た怪物」(原題:Monster from the Ocean Floor)を発表、さらに1955年には「荒野の待伏せ」「女囚大脱走」「ファイブ・ガン/あらくれ五人拳銃」などの映画で監督を務めた。

その後は「デス・レース2000年」「巨大カニ怪獣の襲撃」「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」などのB級映画・低予算映画を大量に製作し、キャリアを重ねていった。その中で、のちに著名な映画監督・プロデューサー・脚本家となるジョナサン・デミや、世界的な大御所俳優となるジャック・ニコルソンらを育てるなど、数々の若い才能も発掘した。そのほか、キャリアにおいて当人からの影響を受けた著名な俳優や映画関係者には、マーティン・スコセッシ、ピーター・フォンダ、ジェームズ・キャメロン、フランシス・フォード・コッポラ、ジョン・カーペンターなど多数。

上述した映画以外の主な監督作品には、「早射ち女拳銃」「恐怖のロンドン塔」「悪魔と魔女の世界」「金星人地球を征服」「女バイキングと大海獣」「忍者と悪女」「怪談呪いの霊魂」「X線の眼を持つ男」「侵入者」「ごろつき酒場」「血のバケツ」「蜂女の実験室」「アッシャー家の惨劇」「恐怖の振子」「ヤングレーサー」「黒猫の棲む館」「ワイルド・エンジェル」「地球最後の女 – アイ・アム・ウーマン・オブ・レジェンド」「聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ」「ガス!」「血まみれギャングママ」「フランケンシュタイン/禁断の時空」などがある。

著書(自伝)に、「私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか」がある。

主な受賞歴に、アカデミー賞(名誉賞、2009年)など。なお、2012年の東京国際映画祭では、審査委員長を務めている。

アメリカ合衆国カリフォルニア州のサンタモニカにある自宅にて死去。死因などの詳細は不明。98歳。

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