筑波雪子

(つくばゆきこ)
女優。黎明期のサイレント映画(無声映画とも。音響や音声、さらには俳優のセリフなどが一切入っていない映画)時代からスターとして活躍してきた人物。本名は「佐藤ゆき子」(さとうゆきこ)。実業家・政治家である寺田甚吉の妻。

東京府荏原郡(現在の東京都大田区)に生まれ、1922年、16歳のときに松竹株式会社の蒲田撮影所に入社。サイレント映画初期の時代だったが、吉野二郎が監督を務めた「三日月次郎吉」にて女優デビューを果たし、以後、10代にして数々の作品に出演するようになる。

出演した映画には、上述した「三日月次郎吉」を始め、「城ケ崎の雨」「赤坂心中」「幻を追ふて」「妖星地に堕つれば」「コレラ征伐」「踊り子の指輪」「愛妻の秘密」「渦巻く血刃の情火」「黒駒の勝蔵」「若き女の死」「京子と倭文子」「お坊ちゃん」「カラボタン」「若き日の罪」「心中薩摩歌」「涙の笑顔」「恋愛混線」「美代吉殺し」「あひる女」「美人は黒い」「親父とその子」「尻に敷かれて」「レヴューの姉妹」「若者よなぜ泣くか」「愛よ人類と共にあれ」「人罠」「生活線ABC」「新四ツ谷怪談」「銀座の柳」「生さぬ仲」「理想の良人」「江戸は移る」「風流小唄侍」「歓楽の夜は更けて」など、多数。

東京都世田谷区の病院にて死去。死因は、胃癌であった。70歳。71歳となる誕生日を迎える僅か4日前の訃報となってしまった。

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