アンリ・ドカエ

撮影監督・映画監督(フランス)。「新しい波(=ニュー・ウェーブ)」を意味する1950年代末から始まったフランスの映画運動「ヌーヴェルヴァーグ」における中心的存在だった。「アンリ・ドカ」と表記されることも多い(フランス語では「Henri Decaë」であり、厳密にはこちらのほうが正しいと言える)。

フランスの首都パリ郊外にあるサン=ドニに生まれ、録音技師を経て撮影監督に転身。第二次世界大戦後にジャン=ピエール・メルヴィルがメガホンを握った長編映画「海の沈黙」にて撮影監督デビューを果たした(1947年)。「ヌーヴェルヴァーグ」を代表する映画監督の1人であるフランソワ・トリュフォーからも、「ヌーヴェルヴァーグ的なカメラマン」として高い評価を受けていた。

撮影を手掛けた主な作品には、上述した「海の沈黙」を始め、「死刑台のエレベーター」「いとこ同志」「恋人たち」「恐るべき子供たち」「大人は判ってくれない」「太陽がいっぱい」「シベールの日曜日」「傲慢の罪」「怠惰の罪」「パリの大泥棒」「ビバ!マリア」「危険がいっぱい」「サムライ」「ドンファン」「ブラジルから来た少年」「アイランド」「ふたり」「仁義」「警部」など、多数。

フランスの首都パリにて死去。死因などの詳細は不明。71歳。

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