渥美清

(あつみきよし)
俳優・コメディアン・歌手。山田洋次が原作・監督を手掛けた映画「男はつらいよ」シリーズにおいて、主人公である「寅さん」(車寅次郎)を長きに渡って演じたことで、あまりにも有名。国民に深く親しまれ、没後長い時間が経過した現在でも、そこここで語り継がれている日本を代表する名優である。国民栄誉賞受賞者。紫綬褒章受章者。

「男はつらいよ」シリーズへの出演イメージが強いが、それ以外にも、「唄祭ロマンス道中」「水溜り」「漫画横丁 アトミックのおぼん」「図々しい奴」「投資令嬢」「喜劇団地親分」「おったまげ人魚物語」「サラリーマン一心太助」「東京さのさ娘」「太平洋の翼」「あいつばかりが何故もてる」「おかしな奴」「馬鹿まるだし」「風来忍法帖」「かあちゃんと11人の子ども」「喜劇急行列車」「燃えつきた地図」「砂の器」「故郷」「家族」「トラ・トラ・トラ!」「皇帝のいない八月」「八つ墓村」「幸福の黄色いハンカチ」「キネマの天地」「学校」「ダウンタウン・ヒーローズ」などの映画や、「あんみつ姫」「四重奏」「大番」「渥美清の泣いてたまるか」「渥美清の父ちゃんがゆく」「くいしんぼ」「おれの義姉さん」「こんな男でよかったら」「女たちの忠臣蔵」「花嫁の父」「天皇の料理番」「花へんろ」といったテレビドラマなど、数々の作品に出演している。

その他、「南の島に雪が降る」「南太平洋」などの舞台、「渥美清の男性諸君」などのラジオ番組、「コダック」「ハナマルキ」「ブリヂストン」「いすゞ自動車」「中外製薬」「フマキラー」「日本アイ・ビー・エム」「パイオニア」「東洋水産」「朝日新聞」といったテレビCMなどでも活躍した。

また、歌手として、「彼奴ばかりがなぜもてる」「泣いてたまるか」「ごめんくださいお訪ねします」「祭りのあと」「寅さん音頭」「今日はこれでおしまい」「DISCO・翔んでる寅さん」などのシングル曲や、「渥美清が歌う哀愁の日本軍歌集」「噫々戦友の詩」「男はつらいよ フーテンの寅と発します!」といったアルバムも発表している。

受賞歴に、ブルーリボン賞(主演男優賞)、日刊スポーツ映画大賞(主演男優賞)、キネマ旬報賞(男優賞)、毎日映画コンクール男優主演賞、文部大臣賞など。

著書に、「渥美清わがフーテン人生」「きょうも涙の日が落ちる」「赤とんぼ」など。

死因は、転移性肺癌であった。68歳。晩年は病気に悩まされ、健康状態に不安を抱えていた。1991年に肝臓癌と診断され、その後、肺にも転移。最期は転移性肺癌を直接の死因として、病院にて亡くなった。

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