淡谷のり子

(あわやのりこ)
歌手・タレント。中世の吟遊詩人などをルーツとし、フランス語で歌い上げるシャンソン界の日本における第一人者として知られている。「ブルースの女王」とも呼ばれ、称えられた。1937年、「別れのブルース」の大ヒットがきっかけとなり、一気に大スターへの仲間入りを果たす。NHKの国民的年末恒例行事である紅白歌合戦には、9度の出場を誇る。キャリア後半はタレントとして数々のバラエティ番組などでの活躍も目立った。紫綬褒章・勲四等宝冠章受章者。芸能功労者。女性として初めての青森県青森市名誉市民でもある。

受賞歴に、日本レコード大賞特別賞、日本作詩大賞特別賞、NHK放送文化賞、佐藤尚武郷土大賞、青森市制施行八十周年記念文化賞などがある。

代表曲に、上述した「別れのブルース」や、デビュー曲である「久慈浜音頭」を始め、「君忘れじのブルース」「ラブ・パレード」「人の気も知らないで」「雨のブルース」「ダーダネラ」「テレジーナ」「あこがれのカロライナ」「リラは咲けど」「思い出のカプリ」「暗い日曜日」「巴里祭」「ジーラ・ジーラ」「ルンバ・タンバ」「アマポーラ」「雨のプラットホーム」「東京ブルース」「ラ・クムパルシータ」「待ちましょう」「恋人よ」「揺り椅子」「たそがれのマニラ」「牧場の我が家」「ヴェノスアイレスの歌」「ラスト・ソング」「シャルメーヌ」「雨の日の別離」など多数。

また、上述したとおり、バラエティ番組などでも活躍した。特に、フジテレビの人気番組「ものまね王座決定戦」に審査員として出演し、モノマネタレントである清水アキラの下品なネタに毎回怪訝な表情を見せていたのは有名な話で、当番組の名物の1つにもなっていた。その他の出演テレビ番組には、小堺一機が司会を務めていた「ライオンのいただきます」を始め、「全日本歌謡選手権」「桃色学園都市宣言!!」「全日本そっくり大賞」「ダウンタウンのごっつええ感じ」「笑っていいとも!」「新伍の演歌大全集」「にっぽんの歌」といったバラエティ番組や歌番組、「二度目のさよなら」「おやじの台所」「二度とできない」「心はロンリー気持ちは「…」V」「オバの魔法使い」といったドラマなどがある。

さらに、「ロッパ歌の都へ行く」「果てしなき情熱」といった映画や、ライオン「ルック」、松下電器「カラオケ大賞」、かねさ「かねさ味噌」といったテレビCMなどでも活躍した。

著書に、「酒・うた・男:わが放浪の記」「私のいいふりこき人生」「歌わない日はなかった」「いのち愛し」「私の遺言」などがある。

自宅にて死去。死因は、老衰であった。92歳。晩年は脳梗塞を発症するなど健康状態に不安を抱え、メディア露出が激減していた。最晩年には療養生活を送っており、ほぼ寝たきりの生活だった。

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