ヘンリク・シェリング

ヴァイオリニスト・作曲家(ポーランド、のちにメキシコに帰化)。

ポーランドの最大都市である首都ワルシャワに生まれ、ピアノは5歳から、ヴァイオリンは7歳から英才教育を受ける。10代前半にしてドイツ・ベルリンに留学、ハンガリー出身の著名なユダヤ系ヴァイオリニストであるフレッシュ・カーロイ(カール・フレッシュ)に師事。その後、フランスのパリ国立高等音楽院を首席で卒業すると、1933年にヴァイオリニストとしてソロデビューを果たす。さらに同年より、フランスの作曲家・ピアニスト・指揮者であり、世界最高水準の音楽教師の1人としても知られているナディア・ブーランジェに作曲を師事し、作曲家としての道も歩み始める。第二次世界大戦中および戦後の混乱の中で、1946年にはメキシコ市民権を獲得し、メキシコシティにある大学で教鞭を執ったりもした。

愛用した楽器は、1743年(寛保3年)製であるグァルネリ・デル・ジェス「ル・デューク」。残されている録音には、「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」(ヨハン・ゼバスティアン・バッハ)、「ヴァイオリン協奏曲第3番」(ニコロ・パガニーニ)、「ヴァイオリンとピアノのための協奏曲」(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)などがある。

ドイツ・ヘッセン州にあるカッセルにて死去。死因などの詳細情報は不明。69歳。

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