山村聰

(やまむらそう)
俳優・映画監督。「山村聡」と表記されることも多い。200本近い映画に出演しており、第二次世界大戦後の日本映画界を代表するスターの1人として知られている。紫綬褒章・勲四等旭日小綬章受章者。

俳優としての映画デビューは、1946年の作品「命ある限り」。また、監督デビューは1953年、小林多喜二の小説を原作とした映画「蟹工船」である。なお、同作品では主役も務め、日高澄子らと共演している。

受賞歴に、日本アカデミー賞(会長特別賞)、ブルーリボン賞(主演男優賞、助演男優賞)、日本映画批評家大賞(ゴールデン・グローリー賞)、キネマ旬報賞(主演男優賞)、毎日映画コンクール(男優主演賞、助演賞)などがある。

主な出演映画は、上述した「命ある限り」を始め、「女優須磨子の恋」「雪夫人絵図」「帰郷」「情熱のルムバ」「ひばりの子守唄」「足にさわった女」「リンゴ園の少女」「吹けよ春風」「現代人」「風立ちぬ」「真実一路」「めし」「どぶ」「にごりえ」「日本敗れず」「忘れえぬ慕情」「四十八歳の抵抗」「真昼の暗黒」「智恵子抄」「紫頭巾」「闇を横切れ」女は二度生まれる」「あれが港の灯だ」「安寿と厨子王丸」「世界大戦争」「夢でありたい」「涙を、獅子のたて髪に」「河のほとりで」「美しさと哀しみと」「肉体の学校」「傷だらけの山河」「ギャング忠臣蔵」「瘋癲老人日記」「からみ合い」「日本のいちばん長い日」「トラ・トラ・トラ!」「子連れ狼」「必殺仕掛人」「影の軍団 服部半蔵」「ガン・ホー」「ゴジラ vs キングギドラ」「GOING WEST 西へ…」「さくら」「犬笛」など、多数。なお、「黒船」でアメリカの著名な俳優であるジョン・ウェインと共演するなど、ハリウッド映画にも出演している。

出演した主なテレビドラマは、「われら弁護士」「ただいま11人」「春の坂道」「あゝ忠臣蔵」「おらんだ左近事件帖」「春の坂道」「非情のライセンス」「華麗なる一族」「ご存じ金さん捕物帳」「はじめまして」「虹のエアポート」「氷紋」「日本沈没」「ジグザグブルース」「人間の証明」「女たちの忠臣蔵」「赤穂浪士」「柳生あばれ旅」「家族」「心」「ほんとうに」「ちょっといい姉妹」「出逢い・めぐり逢い」「一休さん・喝!」「若大将天下ご免!」「さよなら李香蘭」「珠玉の女」「しゃぼん玉」「弁慶」「危険な再会」など、多数。

その他、「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」「徹子の部屋」「笑っていいとも!」といったバラエティ番組やトーク番組、「日本盛」「東芝」「トヨタ」といった著名企業のテレビCMなどにも出演した。

監督を務めた映画には、上述した「蟹工船」の他、「沙羅の花の峠」「黒い潮」「風流深川唄」などがある。

著書に、「迷走千里 年々歳々今を尊く生きる」「釣りひとり」(「ポイント」という名の釣具店を経営するなど、釣りに熱を上げていたことも有名である)など。

病院にて死去。死因は、急性心筋梗塞であった。90歳。

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