杉本健吉

(すぎもとけんきち)
洋画家・グラフィックデザイナー・イラストレーター。

高校を卒業後、グラフィックデザイナー(当時は図案家と呼ばれることが一般的だった)として仕事を開始。1925年、昭和初期の洋画家として名高い岸田劉生の門下生となり、本格的に洋画家としての道を歩み始める。翌1926年には、洋画団体の一般社団法人「春陽会」の第4回展覧会にて「花」で初入選する。

以後、大調和展や国画会展に入選、新文展や日本美術展覧会(日展)で特選を果たすなど、画壇において輝かしい功績を残す。1987年には、愛知県知多郡美浜町の美浜緑苑に財団法人「杉本美術館」が開館し、当人が所蔵していた作品約5,000点を所蔵(2021年10月31日閉館)。1994年には、愛知県名古屋市にある愛知県美術館において「画業70年の歩み・杉本健吉展」が開催されるなど、長きに渡って影響力を持ち続けた。

また、洋画以外の作品は、交通車両の塗装デザインや、企業におけるロゴ・マーク・社章、自治体の市章・アイコン、鐘のデザインなど、ジャンルを問わない幅広い分野に及ぶ。

著作集・画集などの書籍に、「新平家・画帖」「画帖私本太平記」「墨絵奈良」「秘苑・杉本健吉画集」「新・平家絵物語屏風」「幻想奈良」「杉本健吉奈良作品集」「海外スケッチ」「墨彩大和」「杉本健吉展図録」「杉本美術館・開館十周年記念展」「わたしだけの般若心経読み書き手本」「宮脇晴と杉本健吉・旅先の風景」などがある。

死因は、肺炎であった。98歳。

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