小篠綾子

(こしのあやこ)
ファッションデザイナー。「コシノ3姉妹」と呼ばれる女性ファッションデザイナー3名(コシノミチコ・コシノジュンコ・コシノヒロコ)の母。同じくファッションデザイナーで、「ユマコシノ」のブランドを持つ小篠ゆま(コシノヒロコの娘)の祖母。勲六等宝冠章受章者。

故郷である兵庫県加西郡西在田村から移り住んだ大阪府泉南郡にて大阪府立岸和田高等女学校を中退後、生地店や紳士服の店で修業を積んだのち、1934年にコシノ洋装店を起業。あらゆる仕事を受けて休む間もなく作業し、その後結婚して子供(長女ヒロコ・次女ジュンコ)が生まれるものの、出産当日にも仕事をするという徹底ぶりだった。三女となるミチコが出来た際、太平洋戦争にて夫が戦死。以後、女手1つで3姉妹を育て上げた。

還暦を迎えてからテレビ番組への出演依頼が増え、講演なども行うようになった。きっかけは、フジテレビ系列で放送されていた関西テレビ制作のトーク番組「三枝の愛ラブ!爆笑クリニック」に次女ジュンコがゲストとして出演していた際、母として飛び入り参加したことであった。

1988年には、74歳にしてブランド「アヤコ・コシノ」を設立。亡くなるまでファッションデザイナーを継続した。

著書に、「糸とはさみと大阪と」「花大輪 – ファッション人生、だんじり気質」「やんちゃくれ・コシノのお母ちゃんと三姉妹の奮闘記」「ファッション・好きやねん」「お母ちゃんからもろた日本一の言葉」などがある。また、娘たちが母親を回想して出版した書籍に、「綾子とあかい糸・コシノ三姉妹の母の生涯」「だんじり母ちゃんとあかんたれヒロコ」「人生、これからや!うちのお母ちゃん、小篠綾子のだんじり魂」などがある。

主な受賞歴に、大阪府女性基金プリムラ賞・産業功労賞など。

死因は、脳梗塞であった。92歳。なお、その生涯は後日(2011年)NHK連続テレビ小説「カーネーション」としてテレビドラマ化され、著名なファッションデザイナーの3姉妹を育てた苦労や自身もブランドを立ち上げた経緯などが、尾野真千子(晩年まで。以後は夏木マリ)の主演によって実話に基づくフィクションとして描かれた。

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