川越美和

(かわごえみわ)
元女優・歌手・アイドル。1996年以降は、「初瀬かおる」の名義にて活動していたが、その後本名である「川越美和」に戻す。

1988年、シングル曲「Looking at You」で歌手としてメジャーデビュー。「天然的美少女」のキャッチフレーズで、新潟県新潟市に本拠を構える水産加工物業者「一正蒲鉾」のCMソングにもなったが、オリコンチャート最高順位は142位と振るわなかった。同期には、深津絵里、島崎和歌子、細川直美、田村英里子らがいた。

転機となったのは翌1989年、人気ホームドラマシリーズである「時間ですよ」の最新作(当時)「時間ですよ・平成元年」に7代目マドンナとしてレギュラー出演を果たしたことで、「ゴクミ」の愛称で現在でもカルト的な人気を誇る後藤久美子になぞらえ、「ポスト後藤久美子」などと呼ばれて爆発的な人気を博すようになった。さらに4枚目となるシングル曲「夢だけ見てる」は同ドラマにおける挿入歌にもなり、日本武道館で行われた年末のビッグイベント「日本レコード大賞」において新人賞を獲得する。以後、数々のテレビドラマや映画に出演。エキゾチックなルックスで大きな支持を得て、女優としての地位を確立した。

その後も数々の映画やテレビドラマ、舞台などで活躍していたが、2007年に芸能界を引退。

出演した映画には、「とられてたまるか!(シリーズ)」「BeRLiN」「落下する夕方」「のど自慢」「男ともだち」「極道の墓場・フリージア」「花を摘む少女と虫を殺す少女」「顔」「毎日恋してる。」「ゲゲゲの鬼太郎」「松ヶ根乱射事件」「いたいふたり」などがある。

また、出演したテレビドラマには、上述した「時間ですよ・平成元年」を始め、「スクールウォーズ2」「時間ですよ殺人事件」「ダンナ様は18歳」「ルージュの伝言」「素敵にダマして!」「HOTEL2」「大阪で生まれた女やさかい」「にごりえ」「映画みたいな恋したい」「さすらい刑事旅情編VI」「三軒目の誘惑」「刑事追う!」「織田信長」「いのちの現場からII」「天晴れ夜十郎」「理想の結婚」「ボディーガード」「いちばん大切なひと」「新選組血風録」「毛利元就」「女王蜂」「ヤマダ一家の辛抱」「君が教えてくれたこと」「おふくろに乾杯」「世界で一番熱い夏」「ケータイ刑事」「相棒」「恋する日曜日」「家政婦は見た!」「恋のエチュード」「走る!国選弁護人」「どんまい!」「ラブ・ジャッジ」「警視庁黒豆コンビ!」などがある。

舞台では、「ホームレスハート」「誰かこの女知っていますか(当人の一人芝居)」「陽だまりの樹 」など。

歌手として発表したシングル曲には、上述した「Looking at You」や「夢だけ見てる」の他、「天使とYu-Waku」「ココロの鍵」「女神の瞳」「涙くんさよなら」「どうぞこのまま」「大好きをあげたい」「さよならという殺意」「涙くんさよなら’95」などがある。アルバムでは、「Real Face」「MIWA Best Selection」「ジェーン・バーキンのように泣けばいい」「大好きをあげたい」など。

その他、「週刊プレイボーイ」や「平凡パンチ」、「DELUXEマガジンORE」といった雑誌のグラビア、「夢だけ見てる」「Hush」などの写真集、ヤマハ発動機・象印マホービン・カルピス・森永乳業・NEC・花王・NTTドコモといった著名企業のテレビCMなどでも幅広く活躍した。

東京都大田区にある自宅にて死去。死因は明確になっていないが、報道などでは孤独死とされた。35歳。死去の事実は、芸能界引退から10年が経過した2017年に週刊誌報道によって明らかとなった。自宅アパートにて発見された際には、既に死後数日が経過していたという。自殺と断定するような明らかな要素は見当たらないが、家族とも絶縁状態で、住居トラブルや摂食障害、借金などに悩まされ、アルコール(酒)に走っていたとの証言もある。

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