筑紫哲也

(ちくしてつや)
ジャーナリスト・キャスター。株式会社朝日新聞社の特派員時代に、1972年に発生したアメリカ合衆国の政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」の全てを取材したという唯一の日本人として名を馳せた。

その後、「朝日ジャーナル」編集長、立命館大学客員教授、政治や社会の問題を扱う週刊誌「週刊金曜日」編集委員、テレビ朝日系列の「日曜夕刊!こちらデスク」のメインキャスターなどを歴任したが、何と言っても全国にその名を知らしめたのは、自身の冠番組となったTBS系列の報道番組「筑紫哲也 NEWS23」でメインキャスターを務めていたことがきっかけである。私見も含めて数々の事件や問題に切り込むそのスタンスは、批判されることも少なくはなかったが、キャスターとして広くお茶の間の人気を博した。

その他に出演したテレビ番組には、「朝まで生テレビ!」「TVスクープ」「笑っていいとも!」「ザ・権力!」「クイズ地球まるかじり」などがある。また、「筑紫哲也のドキュメントにっぽん」「筑紫哲也のニュース・ジョッキー」など、ラジオでも冠番組を持っていた。

映画への出演歴もあり、その作品には、「青空に一番近い場所」「霧の子午線」「メイク・アップ」などがある。

著書に、「「こちらデスク」活字版 」「猿になりたくなかった猿」「乱世を生きよ! – 大変な時代を生きるヒント」「沖縄がすべて」「筑紫哲也の世世世(ゆーゆーゆー)」「マイ・アメリカン・ノート ポトマックの両岸」「若者たちの神々」「メディアの海を漂流して」「元気印の女たち」「若き友人たちへ」「新人類図鑑」など。

上述の通り、そのスタンスを批判されることも少なくなく、「ニュースキャスター筑紫哲也を斬る」「偏なテレビの直し方 – 日本をダメにした久米宏と筑紫哲也」など、直接個人名をタイトルに含め、批判を目的に堂々と刊行されている書籍も数多い。

病院にて死去。死因は、肺癌であった。73歳。2007年5月の「NEWS23」で、自ら初期の肺癌に罹っていることを公表。治療の上、10月に復帰するも、その後全身への転移によって2008年3月に完全降板していた。

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