千代の富士貢

(ちよのふじみつぐ)
元大相撲力士。九重親方(ここのえおやかた)。第58代横綱。国民栄誉賞受賞者。北海道松前郡福島町出身。「ウルフ」の愛称で親しまれ、現役時代は小柄ながら豪快な相撲で絶大なる人気を博した。

幼少時代より並外れた運動神経を誇り、北海道松前郡福島町立福島中学校時代には、陸上競技部にて能力を発揮。周りからオリンピック選手になれると言われるほどの実力を持っていた。1970年、中学3年生にして初土俵を踏むと、1974年には19歳にして十両昇進、翌1975年に新入幕を果たす。以後、1978年に小結、1980年に関脇、1981年に大関昇進。さらに同年、横綱審議委員会にて満場一致で横綱昇進を果たした。その後は「昭和最後の大横綱」として輝かしい実績を残したものの、1991年、当時若手の新鋭としてスターダムにのし上がりつつあった貴花田(のちの貴乃花)に5月場所で敗れて潮時を感じ、引退を表明した。

通算成績は、1,045勝437敗、159休、勝率7割0分5厘。幕内では、807勝253敗、144休、勝率7割6分1厘。さらにそのうち、横綱としては、625勝112敗、137休、勝率8割4分8厘だった。また、幕内優勝31回、殊勲賞1回、敢闘賞1回、技能賞5回。そのほか、幕内9場所で連続2桁勝利、幕内5場所で連続12勝以上、幕内11場所で連続勝ち越し、最多連勝53などの記録がある。

東京都文京区にある病院にて死去。死因は、膵臓癌であった。61歳。1年程前に膵臓癌を患っていることが発覚し、手術を受けたが、その後、肺や胃などに転移。放射線治療を受けながら闘病生活を送っていた。

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