千草英子

(ちぐさひでこ)
女優。元松竹新喜劇団員。

1947年、喜劇俳優だった千葉蝶三朗が大正13年に結成した千葉蝶劇団に入団、同氏に師事。鈴木澄子一座や女剣劇一座など、多くの劇団や芝居一座で活動したのち、1959年には曽我廼家十吾が主宰する松竹家庭劇に参加。

以後、山田五十鈴や長谷川一夫、北条秀司らの舞台に出演。1991年には新生・松竹新喜劇の旗揚げに参加し、長年に渡って同劇団を支えた。

2014年の一般公演「新歌舞伎座中村美律子新春特別講演」の「夫婦うどん」における清太郎の母「おはま」が最後の演技となり、一線を退いた。味わいのあるユーモラスな演技は高く評価されており、「鼓」における此花家梅太郎や「色気噺お伊勢帰り」の遊女お鹿など、多くの代表作を持つ女優だった。弟子に、役者のみならずタレントやラジオパーソナリティとしても活躍する千草明日翔(ちぐさあすか)など。

また、NHKによる人気シリーズ・朝の連続テレビ小説で、三倉茉奈・三倉佳奈の姉妹がデュエット歌手として主役を務めた「だんだん」にも篠崎杉子役で出演している。

死因は、老衰であった。93歳。死去の事実は、亡くなった翌日に松竹によって公表された。

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