伊集院静

(いじゅういんしずか)
作家・小説家・作詞家。女優である篠ひろ子の夫。女優であった夏目雅子の元夫(死別)。女優・作家である西山繭子の父。ファッションジャーナリスト・ファッションコーディネーターである西山栄子の弟。紫綬褒章受章者。

作家として多くの作品を発表し、数々の賞を受賞した他、作詞家としても「伊達歩」(だてあゆみ)のペンネームで活躍し、多くのアーティストやミュージシャンに楽曲を提供した。

立教大学を卒業後、大手広告代理店・電通の社員を経て、CMディレクターとして活動。1981年、講談社発行の月刊小説誌「小説現代」において、「皐月」(さつき)を発表して作家としてデビュー。1991年には「乳房」で、吉川英治文学新人賞を受賞、さらに1993年には、同作品が映画化された。その後も、1992年に「受け月」で直木賞を受賞、1994年には「機関車先生」にて柴田錬三郎賞を獲得するなど、発表した数々の作品はいずれも長きに渡って高く評価されることになる。その他の受賞歴に、司馬遼太郎賞、吉川英治文学賞など。

作詞家としては、当時大人気アイドルだった近藤真彦のデビュー曲「ギンギラギンにさりげなく」や「愚か者」の歌詞を担当、特に「愚か者」は1987年に日本レコード大賞を受賞するなど、大ヒットメーカーとして君臨した。

作家として発表した主な作品には、上述したものの他、「神様は風来坊」「あの子のカーネーション」「ともかく静かに」「潮流」「アフリカの燕」「むかい風」「キャッチ・ボウル」「花」「昨日スケッチ」「とんぼ」「水のうつわ」「兎が笑ってる」「オルゴール」「可愛いピアス」「ずーっといっしょ。」「冬のはなびら」「きみとあるけば」「べっぴんの鯛」「駅までの道をおしえて」「犬からひとこと」「宙ぶらん」「ヒデキ君に教わったこと」「眺めのいい人」「ノボッチと木」「作家の愛したホテル」「ホームオブゴルフ」「浅草のおんな」「いねむり先生」「あなたに似たゴルファーたち」「伊集院静の「贈る言葉」」「旅だから出逢えた言葉」「大人の男の遊び方」「松井秀喜の美しい生き方」「銀座の花売り娘」「大人の男の遊び方」「となりの芝生」「一度きりの人生だから」「一生に一度旅してみたいゴルフコース」「大人のカタチを語ろう。」「女と男の絶妙な話。」「いとまの雪」「作家の贅沢すぎる時間」「親方と神様」など、多数。

作詞を担当した楽曲には、上述した近藤真彦が歌った作品を始め、「恋待草」(岩崎宏美)、「やめないで, PURE」(KinKi Kids)、「POP’N ROLL SPRING」(西城秀樹)、「イエ!イエ!お嬢さん」(榊原郁恵)、「最後のタンゴ」(竹内まりや)、「真夜中の買うボーイ」(とんねるず)、「LITTLE RARTY」(中森明菜)、「ウィング」(夏木マリ)、「ハニーな昼下り」(早見優)、「感じてナイト」(レイジー)、「誘われて南南西」(渡辺めぐみ)など、多数。

死因は、肝内胆管癌であった。73歳。2020年にクモ膜下出血で倒れ手術を受けるなど晩年は健康状態に不安を抱えていたが、2023年に入ってから肝内胆管癌との闘病生活に入り、10月にはそれを公表の上、執筆活動を休止していた。死去の事実は、所属事務所を通じて妻である女優の篠ひろ子氏より発表された。

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