ルース・スタイルス・ガネット

児童文学作家(アメリカ)。名作「エルマーのぼうけん」の著者として世界的に知られている。

1923年、アメリカ合衆国ニューヨーク州ブルックリン生まれ。1948年、龍の子どもが他の動物たちに捕らえられているところを、男の子が機転を利かせて助けるというストーリーの「エルマーのぼうけん」を刊行。同作は、大学を卒業した22歳のとき、スキー場でアルバイトをしながら退屈しのぎに書いていたものだという。なお、挿絵については、離婚した父親の再婚相手である画家のルース・クリンスマンが担当している。

その後、続編として、「エルマーとりゅう」「エルマーと16ぴきのりゅう」も刊行。「エルマーのぼうけん」と併せて3部作として世界中で人気を博し、現在まで読み継がれている。日本でも人形劇としてNHKで放送されたほか、アニメーション映画も制作された。また、日本語版の発行部数は約780万部(シリーズ累計)に上るという。

本人は児童文学作家を専属の職業とすることはせず、7人の娘を持つ母親として静かに暮らしてきた。2018年には、日本にも来訪。イベントでは感謝の言葉とともに、自らの作品が国や世代を超えて愛されていることを喜びの笑顔で振り返ったという。さらに2023年からは、日本語版刊行の60周年を記念して、「エルマーのぼうけん」展が各地で開催されている。

主な受賞歴に、ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン紙(現在のインターナショナル・ニューヨーク・タイムズ)による「春の児童図書賞」(1948年)や、「ニューベリー賞オナーブック」(1949年)などがある。

アメリカ合衆国にて死去。死因などの詳細は明らかになっていない。100歳。

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