引田天功(初代)

(ひきたてんこう)

マジシャン(手品師・奇術師)・イリュージョニスト・催眠術師。「日本の脱出王」と呼ばれ、大規模な爆発や水中など、絶体絶命の状態からの脱出マジックを十八番としていた。テレビメディアと組むことで脱出マジックを広く世に知らしめ、マジック業界を長きに渡ってリードしてきたパイオニアとして有名。女優・喜劇役者である小桜京子の元夫。声優である小桜有美、および元アイドルで女性アイドルグループ「少女隊」のメンバーでもあったトモ(引田智子)の父。日本奇術界の「中興の祖」と称され、初代日本奇術協会会長も務めた著名な奇術師である松旭斎天洋の弟子。

1960年代後半から1970年代にかけて、日本テレビ系列で放送されていた特別番組にて、「死の水道管大脱出」「死のジェットコースター大脱出」「油地獄水面炎上大脱出」「死の火煙塔大脱出」など、これまでにない大規模な脱出イリュージョンを披露し、幅広い層から高い人気を集める。放送は、毎回高視聴率を記録していた。

出演したテレビ番組には、上述の日本テレビ特番のほか、石森章太郎の漫画「009ノ1」を原作としてフジテレビ系列で放送されていたドラマ「フラワーアクション009ノ1」や、1976年に東京12チャンネル(現在のテレビ東京)で放送されていた自身の冠番組「天功どっきり60分!」といったバラエティなどがある。

著書に、「手品・奇術入門」「インスタント・マジック」「引田天功の大魔術」など。

弟子に、二代目引田天功(PRINCESS TENKO:プリンセス・テンコー、アイドル歌手時代の旧芸名は「朝風まり」)やナポレオンズらがいる。

死因は、心臓病であった。45歳。晩年は、心筋梗塞を始めとする心臓疾患に苦しめられながらも、数々のマジックを披露し続けた。

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