安部公房

(あべこうぼう)
小説家・劇作家・演出家。発表した数々の作品は世界中で評価され、多くの賞を受賞している。ノーベル賞(文学賞)に最も近い人物とも評されていた。アメリカ芸術科学アカデミー名誉会員。

主な受賞歴に、芥川賞を始め、戦後文学賞・芸術祭奨励賞・芸術祭賞・芸術選奨文部大臣賞・民放祭賞・読売文学賞・岸田演劇賞・シナリオ作家協会賞・谷崎潤一郎賞・フランス最優秀外国文学賞・カンヌ映画祭審査員特別賞など多数。

主な小説作品に、「終りし道の標べに」「第四間氷期」「壁」「飢餓同盟」「闖入者」「水中都市」「他人の顔 」「砂の女」「事業」「密会」「飛ぶ男」「燃えつきた地図」「人間そっくり」などがある。

主な評論・戯曲などには、「裁かれる記録」「発想の周辺」「手について」「猛獣の心に計算器の手を」「死に急ぐ鯨たち」「都市への回路」「ウエー 新どれい狩り」「未必の故意」「棒になった男」「幽霊はここにいる」「どれい狩り」「緑色のストッキング」といったものがある。

映画化された作品には、「おとし穴 」「他人の顔」「燃えつきた地図」「砂の女」など。

晩年は脳内出血による意識障害を発症し入院するなど、健康状態に不安を抱えていた。一時退院したものの、自宅療養中にインフルエンザを発症し、再び入院。回復に向かっていると思われたが、急性心不全により亡くなった。68歳。ノーベル賞(文学賞)を受賞するものと期待されていた矢先のことだった。

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