松村禎三

(まつむらていぞう)
作曲家・俳人。東京芸術大学名誉教授。紫綬褒章・勲四等旭日小綬章受章者。

京都府京都市に生まれ、作曲家を目指し上京。結核を患い闘病生活を続けている中で、俳句も嗜むようになる。1995年、NHK毎日音楽コンクール(管弦楽部門)でデビュー、優勝を果たす。以後、現代音楽だけではなく、映画音楽や舞台音楽なども含めた幅広いジャンルで活躍した。肥後一郎、北爪道夫、佐々木冬彦など、多数の門下生を抱えていたことでも知られている。

主な作品に、「序奏と協奏的アレグロ」「弦楽のためのプネウマ」「ゲッセマネの夜に」(管弦楽曲)、「ピアノ協奏曲第1番・第2番」「ピアノと弦楽オーケストラのための朝の歌」(協奏曲)、「弦楽四重奏による交響的断章」「篠笛と琵琶のための詩曲」「アプサラスの庭」「ピアノ三重奏曲」「弦楽四重奏曲」(室内楽曲)、「阿知女」「祖霊祈祷」「交響詩「やまなし」」(オーケストラ楽曲)、「暁の讃歌」「牧歌」「ゆき」「丘の向こうに」「このをとめ」(合唱曲)、「朝やけの詩」「地の群れ」「海と毒薬」「愛する」「日本の黒い夏─冤罪」「海は見ていた」「祭りの準備」「泪橋」「夕暮まで」「美しい夏キリシマ」「九十九本目の生娘」「狭山の黒い雨」「炎と女」「太平洋横断ケーブル」「暗室」「夢千代日記」「ラブ・レター」「眠れる美女」「ダウンタウン・ヒーローズ」(映画音楽)など、多数。

著書に、「旱夫抄」「作曲家の言葉」などがある。

受賞歴に、日本アカデミー賞(優秀音楽賞)、尾高賞、毎日映画コンクール(音楽賞)、芸術祭優秀賞、藤堂顕一郎音楽褒賞、サントリー音楽賞、京都府文化賞、京都音楽賞(大賞)、モービル音楽賞、都民文化栄誉賞、毎日芸術賞、イタリア放送協会賞など、多数。

東京都港区にある病院にて死去。死因は、肺炎であった。78歳。

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