内海隆一郎

(うつみりゅういちろう)
作家・小説家。「ハートウォーミング」(heart warming)という独自のスタイルを生み出したことで有名。市井の人々を描いた心暖まる癒しの小説が高い評価を得ている。代表作には、「雪洞にて」「人びとの忘れもの」「蟹の町」などがある。

1937年、愛知県名古屋市生まれ。東京都豊島区にある立教大学を卒業後、出版社勤務などを経て、1969年に小説「雪洞にて」デビュー。同作品は文學界新人賞(第28回)を受賞するなど高い評価を得る。続く小説「蟹の町」も芥川賞にノミネートされるなど一定の評価を獲得するが、同賞に落選したことでショックを受け、以後15年間に渡って執筆活動からは遠ざかっていた。

1984年より、日本ダイナースクラブ(現在のダイナースクラブインターナショナル)の月刊会員誌 「シグネチャー」への寄稿をきっかけとして再び執筆活動を開始し、たびたび直木賞にノミネートされるなど人気作家となる。

主な作品に、上述した代表作「雪洞にて」「人びとの忘れもの」「蟹の町」を始め、「人びとの情景」「千二百五十日の逃亡」「人びとの岸辺」「帰郷ツアー」「人びとの季節」「蟹の町」「遠い歓声」「波多町」「鰻のたたき」「一杯の歌」「風の渡る町」「窓からの街」「街の匂い」「人びとの街角」「人びとの坂道」「北のジム」「みんなの木かげ」「街のなかの円景」「百面相」「山からの手紙」「丹塗りのぽっくり」「早春の故郷を離れて」「義兄弟エレジー」「遅咲きの梅」「その夏ぼくらがしたこと」「大づち小づち」「みどりいろの風」「木々にさす光」「30%の幸せ」「地の螢」「一億人のための遺言状」など、多数。

内海隆一郎 死因

死因は、白血病であった。78歳。

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