喜早哲

(きそうてつ)
歌手。男性コーラスグループ「ダークダックス」メンバー。バリトン担当。「ゲタさん」の愛称で親しまれた。紫綬褒章受章者。

1930年、東京都生まれ。慶應義塾大学在学中の1951年に、男声合唱団「ワグネル・ソサエティー」のメンバーだった遠山一佐々木行らとともにグループを結成。翌1952年には高見沢宏も加わり、男声四重唱団「ダークダックス」が誕生。1955年にプロデビューを果たした。

「ダークダックス」として、「銀色の道」「山男の歌」「北上夜曲」「ともしび」など多数の代表曲があり、主にロシア民謡などの叙情歌で広く国民の人気を博した。日本放送協会(NHK)が開催する年末恒例の大規模歌番組「紅白歌合戦」には、1958年から14回連続出場(トータルでは15回出場)を果たしている。1960年には、旧ソビエト連邦より招待を受け、当地でも人気を博す。1991年には、結成40周年記念リサイタルとして、アメリカ合衆国のニューヨーク・カーネギーホールで公演を開催するなど、世界的にも活躍した。主な受賞歴に、芸術選奨文部大臣賞などがある。

「日本の抒情歌」「うたのふるさと紀行」「日本の美しい歌 ダークダックスの半世紀」など、数々の著書も発表している。

死因は、急性肺炎であった。85歳。なお、死去の事実は、葬儀や告別式が近親者によって執り行われたあと、亡くなってから1週間以上が経過してからようやく明らかとなった。

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