金久美子

(きむくみじゃ)
女優。在日韓国人3世で、韓国表記は「김구미자」。日本名「金村久美子」(かねむらくみこ)。

東京経済大学を卒業後、演出家・劇作家である佐藤信が主宰する「68/71黒色テント」(通称・黒テント)に参加。その後、劇団「新宿梁山泊」などへの所属を経ながら、数々の舞台・映画・テレビドラマに出演した。また、女優業の傍ら、戦死した軍人の遺族などに見舞金や弔慰金を支給する総務省における広告のモデルとしても活躍した。

出演した主な舞台には、「ブランキ殺し上海の春」「西遊記」「夜と夜の夜」「灰とダイヤモンド」「ヴォイツェック」「カルメン夜想曲」「千年の孤独」「それからの夏」「ジャップ・ドール」「少女都市からの呼び声」「冬のエチュード」「天使にさよなら」「明日、ジェルソミーナと」「ボーイング・ボーイング」「マディソン郡の橋」「野望と夏草」「不知火検校」「カラマーゾフの兄弟」「華氏451度」「ハムレット」「アジアン・スイーツ」などがある。なお、鄭義信・作、松本祐子・演出の「アジアン・スイーツ」ではウェディングドレス姿を披露しているが、これが遺作となってしまった。

出演した主な映画には、「月はどっちに出ている」「狂った愛の詩」「明日なき街角」「こっくりさん」「老親」「富江」「ディスタンス」「夜桜銀次」「ジャンプ」「笑う蛙」「ブレス・レス」「千の風になって」などがある。

出演した主なテレビドラマには、「庭師サッちゃん」「天うらら」「金田一少年の事件簿」「探偵家族」「救命救急センター」「女検事・霞夕子」「3年B組金八先生」「ぽっかぽか」「あきまへんで!」「コスメの魔法」「大人は判ってくれない」「タブロイド」「いつもふたりで」「幸福の明日」「家政婦は見た!」「本当にあった怖い話」「犯罪交渉人ゆり子」「書道教授」などがある。

受賞歴に、アジア太平洋映画祭(最優秀主演女優賞)、青丘賞など。

病院にて死去。死因は、胃癌であった。45歳。前年に胃癌の手術を受けているが、他箇所にも転移しており、回復は叶わなかった。

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