杵屋勝国

(きねやかつくに)
長唄三味線奏者。中村勘三郎や坂東玉三郎の歌舞伎舞踊において立て三味線を担当するなど、幅広く活躍したことで知られている。一般財団法人である杵勝会の理事長といった要職も歴任。2019年、長唄・三味線における人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定された。旭日小綬章受章者。東京都新宿区名誉区民。

福岡県みやま市に生まれ、長唄を歌う父親と、三味線を奏でる母親の間で育った。1951年、6歳のときに三味線を始め、長唄三味線方・杵勝会家元である杵屋寿太郎に師事。1959年、14歳にして杵屋勝国を名乗ることを許された。以後、上述の通り、歌舞伎公演における立て三味線を務めるなど、数々の舞台にて活躍。長年に渡って歌舞伎界および長唄界に多大なる功績を残しながら、後進の育成にも尽力した。

受賞歴に、福岡県みやま市市民栄誉賞、恩賜賞、松尾芸能賞、日本芸術院賞、JXTG音楽賞などがある。そのほか、文化活動において優れた功績を残した人物を対象に文化庁が授与する賞の1つ、文化庁長官表彰も受けている。

神奈川県内にある病院にて死去。死因は、間質性肺炎であった。77歳。

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