マルク・ボアン

ファッションデザイナー。フランスの高級ブランドである「クリスチャン・ディオール」において、約30年のキャリアを持つデザイナーとして有名。

1926年パリ生まれ。「ジャン パトゥ」のオートクチュール・コレクションを手掛けたりしながら経験を積み、1957年に「クリスチャン・ディオール」のロンドン支社にクリエイティブ・ディレクターとして入社。その後、2代目デザイナーだったイヴ・サンローランが徴兵されたことをきっかけに、1961年に後を継ぐ形でデザイナーへ就任した。同年発表の「スリムルック」は、クラシックなシルエットをアレンジした女性的な細身で長いジャケットと、洗練されたミニスカートの組み合わせが高い評価を獲得し、デザイナーとしての地位を確立。1989年まで28年間に渡って「クリスチャン・ディオール」をデザイン面から牽引した。その期間は、創業者であるクリスチャン・ディオール自身よりも長かった。

彼の作品は、エリザベス・テイラーや、ジャクリーン・ケネディ、ブリジット・バルドー、ソフィア・ローレン、グレース・ケリー、マリア・カラスなど、世界的に著名な女優に愛用されたことでも知られている。その他、男性服や子供服も手掛けた。

フランス・ブルゴーニュ地方のシャティヨン・シュル・セーヌにある自宅にて死去。死因詳細不明。97歳。

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