アントニオ・ネグリ

政治哲学者・政治運動家・活動家(イタリア)。イタリア北部のパドヴァに生まれ、イタリアで2番目に古いという歴史を持つ1222年創立のパドヴァ大学などで教授を務めた。

ドイツ・プロイセン王国時代の経済学者・哲学者・革命家であり、社会主義や労働運動に今なお強い影響を与え続けるカール・マルクスや、オランダの近世合理主義哲学者であるバールーフ・デ・スピノザなどの研究で有名。

過激な言論活動や政治活動を行っていたことでも知られており、1979年には、イタリアの極左テロ組織「赤い旅団」のテロを主導した嫌疑で逮捕・起訴された(のちに無関係であることが明らかとなる)。1983年には獄中からイタリア議会選挙に立候補、当選を果たすも、不逮捕特権を剥奪されてフランスに亡命。1997年に帰国し、収監されるまで、フランスで執筆や研究を続けていた。

2008年には来日が予定され、東京大学・東京藝術大学・京都大学において講演を行うことになっていたが、収監歴があるため中止になった経緯がある。その後、2013年にようやく日本を訪れ、首相官邸前における抗議行動の様子を見るなどした。

主な著書(編著・共著を含む)に、「マルチチュード」「帝国」「未来への帰還」「転覆の政治学」「マルクスを超えるマルクス」「芸術とマルチチュード」「アントニオ・ネグリ講演集」「さらば、近代民主主義」「未来派左翼」「革命の秋 – いまあるコミュニズム」「デカルト・ポリティコ」「世界が日本のことを考えている 3.11後の文明を問う」「現代思想」「非対称化する世界」「ネグリ、日本と向き合う」「ディオニュソスの労働」「コモンウェルス」「アセンブリ – 新たな民主主義の編成」など、多数。

フランスの首都パリにて死去。死因などの詳細は明らかにされていない。90歳。

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