田中英壽

(たなかひでとし)
教育者・相撲指導者。東京都千代田区に本部を構える学校法人日本大学・第12代理事長。氏名は「田中英寿」(読み同じ)と表記されることも多い。

青森県北津軽郡金木町に生まれ、幼少時代から相撲に親しむ。1965年、日本大学に入学し、相撲部にて活躍。3年時には、全国学生相撲選手権大会の個人戦で優勝し、学生横綱にもなった。なお、1学年下には、のちに横綱まで登り詰めた輪島大士らがいる。以後、アマチュア横綱にも3度輝くなど通算で34ものタイトルを獲得。1980年には朝日新聞社が制定する権威ある賞の1つ「朝日スポーツ賞」も受賞した。

1983年には、日本大学の相撲部監督となり、舞の海・久島海など多くの力士を育て上げた。1999年、日本大学において理事となり、以後、保健体育事務局長、校友会本部事務局長、校友会会長、常務理事などを経て、2008年に理事長に就任。以後、教育機関としては日本最大規模である日本大学において、2021年までトップとして君臨した。

そのほか、JOC(財団法人日本オリンピック委員会)理事および副会長、公益財団法人日本相撲連盟専務理事および副会長、国際相撲連盟事務総長および会長なども歴任した。

2018年には、日本大学のアメリカンフットボール部における悪質タックル問題が社会的な批判の対象となり、トップとしての対応に追われた。2021年には、過去の所得を隠したとして所得税5,300万円の脱税容疑で東京地方検察庁特捜部に逮捕され、理事長辞任を余儀なくされたほか、日本大学におけるすべての役職を解任された(2022年に同容疑の有罪が確定)。また、2023年には、ほかの理事など合わせて計5人と関連会社3社に対し、日本大学より総額11億円を超える損害賠償訴訟を起こされている。

東京都内にある病院にて死去。死因は、癌であったとされている。77歳。2023年末より、体調を崩して入院していたという。

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