林家正楽(江戸3代目)

(はやしやしょうらく)
芸人(紙切り芸人)。一般社団法人落語協会に所属。淡々と喋り続けながら紙をハサミで切り抜いて、即興的にさまざまな形を作る伝統芸能の1つ「寄席紙切り」の第一人者として有名。なお、作る形は、寄席の客からのリクエストに応えたものや、人気アニメのキャラクター、動物、古来の縁起物、伝統舞台の一場面など、種類はさまざま。

東京都立小石川工業高等学校を卒業後、1966年、江戸2代目の林家正楽に入門。「一楽」の芸名でキャリアを積む。その後、2000年に三代目林家正楽を襲名した。客からのどんな注文に対しても断ることなく飄々と対応し、「切れない」とは決して言わない芸人として、短時間で見事な形を作り上げるスタイルで人気を博した。

そのほか、スカイパーフェクTVのドラマ「浅草キッド」やWebテレビの番組「ABEMA寄席」に出演したり、「川柳 – うたた寝帳」「寄席おもしろ帖」といった読売新聞の紙上で長きに渡って挿絵の紙切りを担当したりするなど、幅広い活躍を見せていた。

弟子には、林家楽三郎、林家富楽、林家楽一らがいる。

主な受賞歴に、芸術選奨文部科学大臣賞(大衆芸能部門)、国立演芸場花形新人演芸会金賞、松尾芸能賞(功労賞)、選抜若手演芸大賞(色物部門:奨励賞)、浅草芸能大賞(大賞)など。

東京都内にある病院にて死去。死因などの詳しい情報は不明。76歳。死去の事実は、落語家協会によって、近親者のみの葬儀などを済ませたのち、5日が経過した1月26日に発表された。自宅にて倒れているのを家族が発見し、病院に緊急搬送されたものの、助からなかったという。2日前まで寄席に出演していたため、ファンはもちろん、近い関係者にとっても突然の訃報となってしまった。

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