中村幸昭

(なかむらはるあき)
実業家・企業家・水族館経営者。三重県鳥羽市にある鳥羽水族館の設立者で、晩年は名誉館長となったことでも知られている。藍綬褒章・旭日小綬章受章者。

1928年、三重県鳥羽市生まれ。専修大学を卒業後、朝日新聞社勤務などを経て、1955年に父親と共同で地元である鳥羽市に鳥羽水族館を設立。1976年には世界初となる人工飼育の下でのスナメリの繁殖に成功。1986年には、日本初となるラッコの繁殖にも成功した。また、ジュゴンの飼育期間ではギネス世界記録を更新。さらに、海外各国とも協力体制を敷き、希少な海洋生物の研究や保護に尽力した。

1980年から2005年まで館長を務め、同水族館を伊勢志摩における観光拠点の目玉施設に育て上げた。そのほか、鳥羽商工会議所会頭、三重県文化審議会委員、三重県博物館協会長、三重県観光大使、日本文芸家クラブ顧問、日本動物園水族館協会副会長、日本貝類学会評議員、日本甲殻類学会評議員などの要職を歴任。

著書に、「ジュゴンの嫁取り物語」「旬の食べ物には驚異的な薬効があり」「動物夜話」「海の幸と健康法」「自然に学ぶ健康法」「生物に学ぶ健康法」「タイは恋をすると赤くなる」「マグロは時速160kmで泳ぐ」「海の宇宙」「ゾウは子供を蹴ってしつける」など、多数。

受賞歴に、文部省地域振興功労賞、日本観光協会功労賞、東海テレビ文化賞、日本作家クラブ賞などがある。

三重県伊勢市内にある高齢者施設にて死去。死因は、老衰であった。96歳。

タイトルとURLをコピーしました