ルイス・ゴセット・ジュニア

俳優(アメリカ)。黒人として初めてアカデミー賞(助演男優賞)を受賞したことで有名。単に「ゴセット・ジュニア」と呼ばれることも多い。

1936年、アメリカ合衆国ニューヨーク・ブルックリン区南端のコニーアイランドに生まれ、青年時代から演劇に親しむ。16歳にして「我が家の楽園」で舞台デビューを果たすなど、若くして舞台俳優として頭角を現し、1960年代に入ると多くの映画やテレビドラマに出演するようになった。1977年には、アレックス・ヘイリーの小説を原作として黒人奴隷の苦難を描いたテレビドラマ「ルーツ」(Roots)への出演で注目を集め、さらには1983年、テイラー・ハックフォードが監督を務め、リチャード・ギアやデブラ・ウィンガーの出演で世界的大ヒットを記録した映画「愛と青春の旅だち」に鬼軍曹役で出演し、黒人初となるアカデミー助演男優賞を受賞した。

そのほかの受賞歴には、エミー賞(テレビ映画部門主演男優賞)、ゴールデングローブ賞(助演男優賞)、NAACPイメージ・アワード(主演男優賞、助演男優賞)などがある。

出演した主な映画には、上述した「愛と青春の旅立ち」を始め、「真夜中の青春」「レーズン・イン・ザ・サン」「リインカーネーションの恐怖」「マシンガン・パニック」「クワイヤボーイズ」「ザ・ディープ」「ジョーズ3」「マネーハンティングUSA」「アイアン・イーグル」「ファイアーウォーカー」「第5惑星」「パニッシャー」「暴力教室’88」「メタル・ブルー」「デスロック」「トイ・ソルジャー」「モノリス」「エイセス」「グッドマン・イン・アフリカ」「フラッシュ・ファイヤー」「Y2K」「バイオレンスロード」「オール・イン」「アンダーカバー・じーさん」「人間消失」「グレイス・カード」「理想の夫婦のつくり方」「カラーパープル」「ブルー・きみは大丈夫(原題:IF、遺作)」などがある。

出演した主なテレビ映画・テレビドラマ・テレビシリーズには、上述した「ルーツ」を始め、「リトル・レディ」「伝説の速球王」「褐色のシェリフ」「サダト」「ガーディアン」「レッド・テキサス」「ルイジアナの夜明け」「裸の女王/ジョセフィン・ベイカー・ストーリー」「インサイド」「シカゴ捜査網」「魔法の靴 – 父からの贈り物」「ダブルアクション」「カラー・オブ・ラブ」「ブルース・イン・ニューヨーク」「モメンタム」「ホワイト・ハウス」「ピケット・フェンス」「ファミリー・ガイ」「ER緊急救命室」「ザ・バットマン」「ボードウォーク・エンパイア」「マダム・セクレタリー」「ウォッチメン」「Hawaii Five-0」「エクスタント」などがある。

また、自らが人種差別を受けた経験から反差別の活動を行う団体を設立するなど、人権擁護活動や慈善活動にも尽力した。

アメリカ合衆国西部太平洋岸にあるカリフォルニア州サンタモニカのリハビリテーション施設にて死去。死因などの詳細は明らかになっていない。87歳。

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