デイヴィッド・サンボーン

サックス奏者(アメリカ)。「泣きのサンボーン」とも称される歌うような音色で人気を博し、「ジャズ・フュージョン界の巨人」とも呼ばれて称えられた。なお、日本では「デビッド・サンボーン」「デヴィッド・サンボーン」「デイビッド・サンボーン」など、表記に揺れがある。

1945年、アメリカ合衆国南東部にあるフロリダ州タンパに生まれ、3歳のときにポリオ(小児麻痺)を患い、リハビリの一環としてサックスを始めたのが最初のきっかけだった。その後、フレディ・キングやB.B.キングと共に「ブルース・ギタリストの3大キング」と呼ばれる世界の巨匠、アルバート・キングと10代半ばにして共演を果たすなど、早々に頭角を現し始め、ジャズ・フュージョン・バンドである「ブレッカー・ブラザーズ」への参加などを経て、1975年、ソロデビューアルバム「テイキング・オフ」(Taking Off)をワーナー・ブラザース・レコードより発表。以後、グラミー賞を6回に渡って獲得する(最優秀ジャズ・フュージョン・パフォーマンス、および最優秀コンテンポラリー・ジャズ・パフォーマンス)など、輝かしい活躍を見せた。日本にも何度か訪れているほか、デヴィッド・ボウイやスティービー・ワンダーといった世界的な著名アーティストとの共演も多い。

主な発表作品に、上述したデビュー作「テイキング・オフ」のほか、「流麗なる誓い」「メロー・サンボーン」「ハート・トゥ・ハート」「夢魔」「ストレイト・トゥ・ザ・ハート」「ささやくシルエット」「チェンジ・オブ・ハート」「ベスト・オブ・サンボーン」「アナザー・ハンド」「クローズ・アップ」「パールズ」「アップフロント」「インサイド」「ヒア・アンド・ゴーン」「クローサー」「タイムアゲイン」「オンリー・エヴリシング」「タイム・アンド・ザ・リヴァー」「アンソロジー」などがある。

アメリカ合衆国ニューヨーク州のタリータウンにて死去。死因は、前立腺癌による合併症であった。78歳。長年に渡り、前立腺癌のために闘病生活を送っていたという。

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