菊島隆三

(きくしまりゅうぞう)
脚本家。文筆家で構成される一般社団法人日本ペンクラブを始め、脚本家で組織される協同組合日本シナリオ作家協会や、文芸に従事する者の職能団体である公益社団法人日本文藝家協会、演劇に関する事柄を統括する公益社団法人日本演劇協会などに所属していた。紫綬褒章・勲四等旭日小綬章受章者。

山梨県甲府市に生まれ、甲府商業高校から文化学院に進学するも中退。第二次世界大戦後、知り合いの女優であった花井蘭子の伝手で東宝撮影所(現在の東宝スタジオ)の脚本部に入り、脚本家としての第一歩を歩み始めた。

脚本を手掛けた主なテレビドラマは、「どたんば」「あるぷす物語」「人間動物園」「三面記事の女」「男ありて」「たこたこあがれ」「剣」「国定忠治」「お庭番」「はぐれ刑事」「甦える日日」「悪夢・恋人たちの25時」「茜色の坂」「いま、いのち満ちて」「黒の回廊」「夏樹静子の過失」「愛ありて、夢ありてこそ」など、多数。

映画では、「野良犬」「王将一代」「蜘蛛巣城」「隠し砦の三悪人」「日本誕生」「椿三十郎」「天国と地獄」「用心棒」「悪い奴ほどよく眠る」「赤ひげ」「兵隊やくざ」「イチかバチか」「トラ・トラ・トラ!」「超高層のあけぼの」「国士無双」「父と子」「悪女の季節」「竹取物語」「あゝ海軍」「闇を裂く一発」「春日和」などがある。黒澤明監督作品に脚本家として採用されることも多かった。

受賞歴に、日本アカデミー賞(優秀脚本賞)、ブルーリボン賞(脚本賞)、サンケイ国民映画祭脚本賞、エドガー・アラン・ポー賞、前田晃文化賞、芸術祭文部大臣賞、京都市民映画祭脚本賞、毎日映画コンクール脚本賞など、多数。

東京都目黒区にある病院にて死去。死因は、肝臓癌であった。75歳。

タイトルとURLをコピーしました