渡辺和博

(わたなべかずひろ)
編集者・漫画家・随筆家(エッセイスト)・イラストレーター。同じくイラストレーターを務めるBALの父。

1975年、南伸坊の誘いを受けて、東京都渋谷区に本拠を構える老舗出版社「株式会社青林堂」に入社。漫画専門出版社のパイオニアとされる同社にて、人気漫画雑誌「月刊漫画ガロ」の編集者を務め、のちに編集長にもなった。

一方で自らも漫画を描き始め、1975年8月に「私の初体験」が「月刊漫画ガロ」に掲載され、漫画家デビューを果たす。以後、青林堂の退社後も漫画やエッセイを生み出し続け、多くの連載を抱えるようになった。「熱狂的な支持者」という意味を持つ「エンスージアスト」(enthusiast)という単語を略し、自動車を趣味とする人を指す「エンスー」という言葉を生み出したことでも知られている。

主な著作(書籍)に、「たらこ筋肉毒電波」「虚ろな愛′85」「ショージ君の「ナンデカ?」の発想」「夫婦鑑」「金魂巻の謎」「こんな女に誰がした」「宇宙の御言」「○和式マーケティング理論」「おたく玉」「常識は死んだか?」「エンスー養成講座」「ワタナベ式「家庭の医学書」」「ザ・90年代 あぁ、そうだったのか。」「平成ニッポンのお金持ちとビンボー人」「ナウの蟻地獄」「ちょいモテ vs ちょいキモ」「キン・コン・ガン!ガンの告知を受けてぼくは初期化された(後述)」などがある。

また、漫画作品では、「熊猫人民公社」「タラコクリーム」「タラコステーキ」「お父さんのネジ」など。

死因は、肝臓癌であった。56歳。4年程前に初めて肝臓癌と診断され、妻からの生体移植など懸命な治療を試みたが、亡くなる前年に再発。その間も、闘病生活を「キン・コン・ガン!ガンの告知を受けてぼくは初期化された」として書籍にまとめて出版するなど、仕事は継続していた。

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