中一弥

(なかかずや)
画家。特に、過去の人物や出来事、社会状況、時代の趨勢などを題材として書かれた時代小説や、歴史小説の分野における挿絵画家として有名。作家で言えば、池波正太郎、藤沢周平、山本周五郎などである。勲四等瑞宝章受章者。

1927年、大正時代から昭和時代にかけて活躍した挿絵画家である小田富弥に師事。デビューは、小説家である直木三十五の連載作品「本朝野士縁起」における挿絵(1929年)であった。

2009年に担当した乙川優三郎による朝日新聞上の朝刊小説「麗しき花実」における挿絵では、2年ほど前に永眠した人気アーティストであるZARDの坂井泉水をモデルにしたと語っていたことがある。

主な受賞歴に、日本文学振興会が主催し、文芸や芸術などさまざまなカルチャーの分野において優れた業績を残した人物を表彰する賞である「菊池寛賞」を始め、吉川英治文化賞、長谷川伸賞などがある。

本人について語られた関連書籍として、「挿絵画家 中一弥 ~ 日本の時代小説を描いた男」などがある。

三重県津市にある病院にて死去。死因は、肺炎であった。104歳。

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