（ならおかともこ）
女優・声優・ナレーター。洋画家である奈良岡正夫の娘。「劇団民藝」の取締役および共同代表。紫綬褒章・勲四等旭日小綬章の受章者であるほか、芸術祭賞奨励賞・紀伊国屋演劇賞・放送批評家賞（ギャラクシー賞）・菊田一夫演劇賞・日本映画批評家大賞功労賞・芸術祭賞大賞・毎日芸術賞・読売演劇大賞優秀女優賞など、数々の受賞歴がある。
舞台や映画、テレビドラマ、ナレーションなどで幅広く活躍。海外映画や海外ドラマの吹き替えでも多くの実績があり、キャサリン・ヘプバーンやジャンヌ・モローの声担当として知られている。
出演映画として、「痴人の愛」「原爆の子」「ここに泉あり」「どぶ」「世界を賭ける恋」「星と俺とできめたんだ」「父と娘の歌」「男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日」「釣りバカ日誌シリーズ」「鉄道員」「ホタル」「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」「土を喰らう十二ヵ月」など多数。
出演テレビドラマに、「プレイハウス / 恋愛ダービー」「女たちの忠臣蔵」「晴れた日に」「テスト・パイロット」「にあんちゃん」「風と雲と」「ダイヤル110番」「おかあさん」「殺される男」「黄色い汗」「愛と空白の共謀」「火の記憶」「七人の刑事」「花の生涯」「天と地と」「春日局」「ゼロの焦点」「ありがとう」「赤ひげ」「太陽にほえろ!」「おしん」「黒の回廊」「忠臣蔵・女たち・愛」「はぐれ刑事純情派」「忠臣蔵」「吉原炎上」「金子みすゞ物語〜みんなちがってみんないい〜」「55歳からのハローライフ」「被爆70年特集ドラマ・赤レンガ」「やすらぎの刻〜道」など多数。
出演舞台には、「かもめ」「放浪記」「ドライビング・ミス・デイジー」「八月の鯨」「バウンティフルへの旅」「LOVE LETTERS 〜31st Season Anniversary Special〜」など。なお、「ドライビング・ミス・デイジー」では、無名塾の仲代達矢との共演で大きな話題を呼び、全国で315回に及ぶ公演を実現したほか、数多くの賞を受賞した。その他、吹き替えで出演した海外映画・海外ドラマに「卒業」「イヴの総て」「子鹿物語」「ニキータ」「愛人/ラマン」「カサンドラ・クロス」「死の勲章 ―亡き息子にささげる母の鎮魂歌ー」「ふたりのカリフォルニア」「招かれざる客」「ふるえて眠れ」「もう子守歌はいらない」などがある。
死因は、肺炎であった。93歳。
