薩摩剣八郎

(さつまけんぱちろう)
俳優・スーツアクター。着ぐるみを着用してスタントなどを行うスーツアクターとして、映画「ゴジラ」(GODZILLA)シリーズに出演していたことで有名。日活時代は「久坂龍馬」、三船プロダクションでは「中山剣吾」の芸名でも活動していた。

製鉄所への勤務を経て、1967年、日活株式会社の演技研究所に入所。その後、俳優・映画監督であった三船敏郎氏が設立した芸能事務所「株式会社三船プロダクション」にて俳優として活躍。1971年に、東宝株式会社製作の「ゴジラ」シリーズ第11作「ゴジラ対ヘドラ」にて、ヘドラ役として初めてスーツアクターを務める。1984年には、ゴジラの初代スーツアクターだった中島春雄氏の跡を継ぎ、「ゴジラ」第16作にて2代目スーツアクターを務め、以後、1995年の第22作「ゴジラ VS デストロイア」まで、ゴジラを演じ続けた。

また、北朝鮮版の「ゴジラ」と言われている1985年の怪獣映画「プルガサリ・伝説の大怪獣」の撮影に招かれ、プルガサリ役として出演する傍らで特殊技術を担当するなどしたほか、「薩摩豪剣研修会」を主宰するなど後進の育成にも尽力した。

上述した「ゴジラ」シリーズや「プルガサリ・伝説の大怪獣」以外に出演した映画には、「あゝひめゆりの塔」「待ち伏せ」「海軍特別年少兵」「ノストラダムスの大予言」「駅・STATION」「ヤマトタケル」「地獄」「桜貝の甘い水」「盲獣 VS 一寸法師」などがある。

出演したテレビドラマには、「天皇の世紀」「大奥の女たち」「大忠臣蔵」「ウルトラマン(シリーズ)」「風雲ライオン丸」「特別機動捜査隊」「峠の群像」「花神」「鬼平犯科帳」などがある。

その他、「時空警察ヴェッカー」「淫獣大戦キトラ」といったオリジナルビデオ作品でも活躍した。

著書に、「ゴジラのなかみ」「ゴジラが見た北朝鮮」「ゴジラついに大往生」「俺は俳優だ – 着グルミ役者と呼ばれて30年」などがある。

死因は、間質性肺炎であった。76歳。死去の事実は、家族がX(旧・Twitter)にて公表した。先月より肺炎を繰り返し、闘病生活を送っていたという。

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