新田次郎

(にったじろう)
作家・小説家・気象学者。直木賞受賞作家として有名。紫綬褒章・正五位勲四等旭日小綬章受章者。

無線電信講習所(現在は東京都調布市に本部を構える国立大学である電気通信大学)を卒業後、中央気象台(現在の気象庁)に勤務する一方で数々の作品を執筆した。山々を中心とする自然や、その中で生きる人間ドラマをテーマとした「山岳小説」の分野におけるパイオニアとして知られている。

主な作品には、「強力伝」「氷原・鳥人伝」「算士秘伝」「蒼氷」「吹雪の幻影」「この子の父は宇宙線」「慶長大判」「ひとり旅」「冬山の掟」「黒い顔の男」「海流」「石壁の掟」「絵島の日記」「生人形」「隠密海を渡る」「温暖前線」「錆びたピッケル」「連続の昼間」「道化師の森」「濁った眼の女」「名前を告げなかった男」「かもしかの娘たち」「神々の石壁」「強力伝」「消えたシュプール」「梅雨将軍信長」「まぼろしの軍師」「黒い雪洞」「神通川」「しごき」「まぼろしの雷鳥」「ある町の高い煙突」「山旅ノート」「霧の子孫たち」「三つの嶺」「芙蓉の人」「昭和新山」「八甲田山死の彷徨」「凍った霧の夜に」「北極光」「雪のチングルマ」「怒る富士」「怒る富士」「アラスカ物語」「空を翔ける影」「小説に書けなかった自伝」「信虎の最期」「鷲ケ峰物語」「陽炎」「河童火事」「増上寺焼打」「殉職」「吉田の馬六」「風雪の北鎌尾根・雷鳴」「新田義貞」「氷原」「山が見ていた」「私の取材旅行」「遥かなる武田信玄の国」「きびだんご侍」「次郎の夢まだつづく」「豪雪に敗けた柴田勝家」などがある。また、未完の遺作として、「大久保長安」がある。

上述した作品はほんの一部であるが、そのうちの多くが映画やテレビドラマとして映像化されている。主な映画には、「白い夏」「風の中の瞳」「アラスカ物語」「八甲田山」「聖職の碑」「劒岳 – 点の記」などがある。テレビドラマには、「武田信玄(NHK)」「八甲田山(TBS系)」「つぶやき岩の秘密(NHK)」「芙蓉の人 – 富士山頂の妻(NHK)」など。

主な受賞歴に、上述した直木賞(直木三十五賞)を始め、吉川英治文学賞、サンデー毎日大衆文芸賞など。また、気象学者としては、運輸大臣賞(無線ロボット雨量計の発明による)などがある。

東京都武蔵野市にある自宅にて死去。死因は、心筋梗塞であった。67歳。

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