(はやいしおさむ)
医師・医学者。京都大学名誉教授。酸化還元酵素の一種である「酸素添加酵素」(オキシゲナーゼ)や、「ポリADPリボース」を発見したことで有名。財団法人大阪バイオサイエンス研究所理事長、WHO(世界保健機関)医学研究顧問、国際生化学連合(国際生化学・分子生物学連合)総裁などの要職を歴任した。文化勲章・勲一等瑞宝章受章者。文化功労者。京都府京都市名誉市民。アメリカ合衆国ルイジアナ州ニューオーリンズ市国際名誉市民。
1920年、アメリカ合衆国カリフォルニア州生まれ。1942年、大阪府吹田市に本部を構える大阪帝国大学(現在の大阪大学)を卒業後、同大学助手やカリフォルニア大学研究員などを経て、アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイス郡に本部を置くセントルイス・ワシントン大学の助教授に就任。以後、1958年に京都大学医学部教授に就任、1968年にアメリカ合衆国テネシー州ナッシュビル市に本拠を構えるヴァンダービルト大学の教授に就任、1970年に東京大学医学部教授に就任するなど、数々の大学で教授を務め、後進の育成に尽力。医学界の発展に貢献した。
主な著書(編著・共著を含む)に、「プロスタグランジンの基礎と臨床」「酸素と生命」「精神活動の流れを遡る」「バイオリズムとその機構」「快眠の医学」などがある。
主な受賞歴に、アメリカ合衆国ルイジアナ州立大学医学部・神経科学センター総長賞、アメリカ合衆国ニューヨーク科学アカデミー生化学賞、イスラエル・ウルフ財団ウルフ賞(医学部門)、日本ビタミン学会賞、大阪医科大学賞、日本学士院賞、藤原賞、朝日文化賞など、多数。
京都府京都市にある病院にて死去。死因は、老衰であった。95歳。