ピーター・シェーファー

劇作家(イギリス)。多くの作品が映画化されたり、数々の賞を獲得したりしている。劇作家・推理作家で、戯曲「探偵スルース」などの作者として知られるアンソニー・シェーファーの双子の弟。兄弟で「アンソニー&ピーター・シェーファー」「ピーター・アントニイ」といったペンネームにより共同執筆の上、いくつか小説を発表している。

イギリスの都市リヴァプールのユダヤ人家庭に生まれ、ケンブリッジ大学・トリニティカレッジを卒業後、いくつかの職を渡り歩く。1955年にBBCにて放送されたテレビドラマ「塩の地」(The Salt Land)を発表したのをきっかけに、1958年に「五重奏」(Five Finger Exercise、「五指練習」などとも訳される)、「わたしの耳/あなたの目」(The Private Ear/The Public Eye)などの戯曲作品を次々と発表し、注目を集めた。

特に、1979年にイギリスの首都ロンドンで初演された戯曲「アマデウス」の作者として有名。当作品は、作曲家であるヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトとアントニオ・サリエリの半生を脚色して描いたもの。ロシアの作家・詩人であるアレクサンドル・プーシキンの作品「モーツァルトとサリエリ」にインスパイアを受け、生まれたとされている。

そのほかの主な作品には、「ザ・ロイヤル・ハント・オブ・ザ・サン(「ピサロ将軍」のタイトルで映画化)」「The Public Eye(「フォロー・ミー」(Follow Me!)のタイトルで映画化)」「エクウス」「ブラック・コメディ」「レティスとラヴェッジ」などがある。また、兄であるアンソニー・シェーファーとの共作には、「Withered Murder」「衣裳戸棚の女(The Woman in the Wardrobe)」など。

主な受賞歴に、アカデミー賞(脚本賞)を始め、ニューヨーク劇評家賞、イブニング・スタンダード賞、トニー賞(最優秀作品賞)などがある。

アイルランド最南部マンスター地方のコーク県にあるホスピスにて死去。死因などの詳細は不明。90歳。

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