平尾昌晃

(ひらおまさあき)
歌手・作曲家・作詞家。日本の作曲家団体である公益社団法人日本作曲家協会の常務理事や、著作権等管理事業法に基づいて音楽著作権の管理を行う一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)の理事など、音楽業界における要職を歴任。紫綬褒章受章者。なお、「平尾昌章」(読みは同じ)名義での活動歴も多い。

五木ひろし・小柳ルミ子などに楽曲を提供しヒットさせたことで知られている。また、自らが畑中葉子とデュエットした「カナダからの手紙」は代表作となり、「エーゲ海の旅」「ヨーロッパでさよなら」などもヒットした。NHKが毎年大晦日に開催する大規模イベント「紅白歌合戦」のエンディングで流れる「蛍の光」の指揮者を長年務めたことでも有名。

歌手として発表した楽曲には、上述した「カナダからの手紙」「エーゲ海の旅」「ヨーロッパでさよなら」を始め、「ダイアナ」「星はなんでも知っている」「単車で飛ばそう」「好きなんだ!」「ロック・おてもやん」「東京ロマンスウエイ」「恋の片道切符」「ランニング・ベア」「ワゴン・トレイン」「おもいで」「涙のムーディー・リヴァー」「ジャニー・ギター」「哀愁のバイパス道路」「スピード野郎」「破れた恋にも虹がある」「サンフランシスコ行き」「手錠をかけろ」「星空デート」「香港国際空港」など、多数。

アルバムでは、「平尾とロック」「マーチャン大いに歌う」「僕の歌にも虹がある」「愛を求めて」「熱唱!」「夢に向かって・・・」などがある。

作曲家として提供した主な楽曲には、「星に願いを」(アグネス・チャン)、「ふたりの日曜日」(天地真理)、「グッド・バイ・マイ・ラブ」(アン・ルイス)、「よこはま・たそがれ」(五木ひろし)、「愛こそすべて」(尾崎紀世彦)、「宇宙空母ブルーノア」(川崎麻世)、「瀬戸の花嫁」(小柳ルミ子)、「ミヨちゃん」(ザ・ドリフターズ)、「淋しそうなあなた」(中尾ミエ)、「櫻」(氷川きよし)、「霧の摩周湖」(布施明)、「萩は城下町」(美空ひばり)、「赤い絆(レッド・センセーション)」(山口百恵)、「紅すずらんの伝説」(ラブリーズ)など、多数。ここに挙げたものはほんの一部である。

NHKの歌番組「紅白歌合戦」には、前述の通り「蛍の光」の指揮者として2006年から2016年まで毎年出演していたが、歌手としても1960年から1962年までの3度連続、および1978年の計4回の出場歴を誇る。

そのほか、「嵐を呼ぶ男」「星は何でも知っている」「可愛い花」「東京ロマンス・ウェイ」「単車で飛ばそう」「引っ越しやつれ」「二階の他人」「七人の刑事」「やればやるぜ全員集合」「若い港」「嵐を呼ぶ十八人」「大暴れ五十三次」などの映画にも出演した。その中には、自身が発表した曲と同名の作品も多く、その際にはテーマ曲も一緒に手掛けている。

東京都内にある病院にて死去。死因は、肺炎であった。79歳。2014年に、原発性肺高血圧症に伴う肺炎を発症。また、2015年には肺癌を患っていることが発覚するなど、晩年は健康状態に悩まされる状態が続いていた。2ヵ月ほど前に、息苦しさを訴えたため入院。一時は回復の兆しも見せたものの、容体が急変、家族や親族に見守られながら息を引き取ったという。

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