山田太一

(やまだたいち)
脚本家・作家・小説家・随筆家(エッセイスト)。数々のテレビドラマで脚本を手掛け、多くのヒット作を生み出したほか、映画や舞台にも携わる。一方で、作家・小説家・随筆家としても多数の著書を発表。さまざまな賞を獲得するなど、大きな人気を博した。

早稲田大学を卒業後、松竹大船撮影所に入社。助監督を経て、1965年に独立、フリーとなる。以後、数多くの人気ドラマにおいて脚本を手掛け、一躍スターダムにのし上がった。

手掛けた主なテレビ作品には、TBS系列で1983年より放送され、その後シリーズ化も果たした大人気ドラマ「ふぞろいの林檎たち」(中井貴一・時任三郎・手塚理美・柳沢慎吾らが出演)が特に有名。その他、「破れ太鼓」「まだ寒い春」「女と刀」「泣いてたまるか」「抜かれてたまるか」「3人家族」「パンとあこがれ」「兄弟」「二人の世界」「知らない同志」「それぞれの秋」「藍より青く」「真夜中のあいさつ」「ヨイショ」「カリメロ」「もうひとつの春」「江分利満氏の優雅な生活」「男たちの旅路」「さくらの唄」「高原へいらっしゃい」「岸辺のアルバム」「夏の故郷」「緑の夢を見ませんか?」「今はバラ色が好き」「獅子の時代」「想い出づくり。」「タクシー・サンバ」「早春スケッチブック」「夕暮れて」「真夜中の匂い」「ちょっと愛して・・・」「時にはいっしょに」「深夜にようこそ」「なつかしい春が来た」「表通りへぬける地図」「夢に見た日々」「チロルの挽歌」「それからの冬」「丘の上の向日葵」「なんだか人が恋しくて」「秋の一族」「家へおいでよ」「鳥帰る」「パパ帰る ’96」「風になれ鳥になれ」「小さな駅で降りる」「そして、友だち」「高原へいらっしゃい」「迷路の歩き方」「君を見上げて」「本当と嘘とテキーラ」「終りに見た街」「まだそんなに老けてはいない」「キルトの家」「ありふれた奇跡」「時は立ちどまらない」「おやじの背中」「ナイフの行方」「五年目のひとり」など、多数。

映画作品では、「背くらべ」「明日はいっぱいの果実」「藍より青く」「愛と死」「あこがれ」「キネマの天地」「この子を残して」「少年時代」「異人たちとの夏」「飛ぶ夢をしばらく見ない」などがある。

また、舞台では、「教員室」「ラブ」「川の向こうで人が呼ぶ」「砂の上のダンス」「サンフランシスコ案内」「あかるい郊外の店」「離れて遠く二万キロ」「私のなかの見えない炎」「しまいこんでいた歌」「人が恋しい西の窓」「ジャンプ」「二人の長い影」「林の中のナポリ」「夜からの声」「沈黙亭のあかり」などがある。

作家・小説家・エッセイストとしての著書(一部編著を含む)には、「あめりか物語」「男たちの旅路」「早春スケッチブック」「季節が変わる日」「大人になるまでガマンする」「ラヴ」「日本の面影」「ナイフの行方」「捨てた夢プレイバック」「岸辺のアルバム」「藍より青く」「異人たちとの夏」「飛ぶ夢をしばらく見ない」「終りに見た街」「冬の蜃気楼」「君を見上げて」「見なれた町に風が吹く」「リリアン」「空也上人がいた」「街への挨拶」「街で話した言葉」「いつもの雑踏」「路上のボールペン」「ふぞろいの林檎たちへ」「逃げていく街」「誰かへの手紙のように」「夕暮れの時間に」「これからの生き方、死に方」「幸福になれない理由」「十二の世界を聞く」「浅草・土地の記憶」「生きるかなしみ」「家族はどこへいくのか」読んでいない絵本」「寺山修司からの手紙」などがある。

受賞歴に、日本アカデミー賞(最優秀脚本賞)、向田邦子賞、山本周五郎賞、芸術選奨文部科学大臣賞、菊池寛賞、エランドール賞(特別賞)、NHK放送文化賞、毎日映画コンクール脚本賞、芸術選奨新人賞、日本文芸大賞、菊島隆三賞、橋田賞(特別賞)、ザ・テレビジョン・ドラマアカデミー賞(脚本賞)、ギャラクシー賞(奨励賞)、テレビ大賞(優秀番組賞)、児童福祉文化賞、芸術祭ドラマ部門大賞など、枚挙に暇がない。

神奈川県川崎市にある施設にて死去。死因は、老衰であった。89歳。

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