ケルテース・イムレ

作家・翻訳家(ハンガリー)。ノーベル文学賞受賞者として有名。第二次世界大戦中に、ユダヤ人などに対してナチス・ドイツが組織的に行った絶滅・虐殺政策である「ホロコースト」の生還者としても知られている。なお、名前の「ケルテース・イムレ」は、「ケルテース」が姓、「イムレ」が名であり、欧州風に「イムレ・ケルテース」と表記されることもある。

1929年、ハンガリーの首都ブダペストに生まれ、工場や新聞社への勤務などを経て、1953年よりフリーの作家・翻訳者として活動するようになる。

代表的な作品に、ホロコーストの体験を基に執筆された自伝的長編小説「運命ではなく」(1975年出版)を始め、「挫折」「生まれなかった子のためのカディッシュ」「A nyomkeresö」「ガレー船日記」「A számüzött nyelv」「Jegyzökönyv」などがある。なお、「運命ではなく」は、英語を始め、ドイツ語・イタリア語・フランス語・チェコ語・スロベニア語など各国の言語に翻訳され世界中で読まれたほか、当人と同じハンガリー・ブダペスト出身のコルタイ・ラヨシュ監督によって映画化もされ、2005年に公開された。

主な受賞歴に、上述したノーベル賞(文学賞、2002年)を始め、ヴェルト文学賞(2000年)などがある。

死因は、パーキンソン病であった。86歳。死去に至った詳細は不明だが、闘病生活中に亡くなったという。

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