市川猿翁(2代目)

(いちかわえんおう)
歌舞伎役者・俳優・演出家。同じく歌舞伎役者・俳優である香川照之の父。三代目市川段四郎、及び映画女優である高杉早苗の息子。四代目市川段四郎、及び女優である市川靖子の兄。女優である浜木綿子の元夫。紫綬褒章受章者。文化功労者。

1963年に三代目市川猿之助を襲名、49年間に渡って名乗り続けた後、2012年に二代目市川猿翁を襲名。3Sと称されたスピード・スペクタクル・ストーリーという特徴を重視した歌舞伎を追求し、1986年には「スーパー歌舞伎」として現代語や新しい装置を駆使した「ヤマトタケル」を発表。大きな人気を博した。

また、数々の作品に「宙乗り」を取り入れたことでも知られており、その回数は5,000回を超え、ギネスブックにも登録されている。活躍の場は海外にも及び、数々の歌舞伎公演の他、オペラ演出などを務めた。

さらに、「大忠臣蔵」「大坂城物語」「楢山節考」といった映画や、「若き日の信長」といったテレビドラマなどでも活躍した。

受賞歴に、名古屋ペンクラブ賞、テアトロン賞、松尾芸能賞(優秀賞)、芸術選奨新人賞、日本文化デザイン賞、芸術選奨文部大臣賞、毎日芸術賞、読売演劇大賞(優秀男優賞)、菊池寛賞、モンブラン国際文化賞など多数。

著書に、「猿之助の歌舞伎講座」「猿之助修羅舞台ー未来は今日にあり」「演者の目」「夢みるちから」「歌舞伎の時空」などがある。

死因は、不整脈と発表された。83歳。2014年以降、体調を崩しており、表舞台に姿を現さなくなっていた。

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