出光昭介

(いでみつしょうすけ)
実業家・企業家。東京都千代田区に本拠を置く燃料会社・石油元売会社である「出光興産株式会社」名誉会長、元代表取締役社長・会長。青山学院大学准教授である出光佐千子の父。

出光興産の創業者である出光佐三の長男として福岡県に生まれ、ハーバード大学を卒業後、1950年に同社入社。1981年に第5代社長(創業家2代目オーナー)に就いた。1993年に会長に就任、その後、2001年に代表権のない名誉会長に退くまで、約20年に渡って経営トップとして同社を牽引した。2006年に同社が株式上場した際には、当初は反対していたものの、最終的には所有と経営の分離による改革を受け入れ、「君臨すれど統治せず」の姿勢を貫くことを決めた。

また、2016年の定時株主総会では、昭和シェル石油株式会社(現社名:RSエナジー株式会社)との経営統合について、創業家として「両社の文化がそぐわない」などの理由で反対の意思を表明。最終的には、創業家からの役員を含めるなど一定の影響力を残すことを条件に、2019年に4年越しで経営統合が実現したが、大株主としての存在感を示す一件となった。

東洋古美術を中心とした美術館として存在する東京都千代田区丸の内にある公益財団法人出光美術館、および福岡県北九州市門司区にある公益財団法人出光佐三記念美術館(併せて出光美術館)の館長を始め、茶道流派の1つである「表千家」同門会東京支部名誉支部長および不審菴理事、仏教や禅宗に関する文献・書籍の編纂・刊行を事業とする「公益財団法人松ヶ岡文庫」理事長なども歴任した。

死因は、老衰であった。96歳。死去の事実は、その翌日に出光興産より発表された。

タイトルとURLをコピーしました