ローラ・リンチ

ミュージシャン・ヴォーカリスト・歌手・ベーシスト。アメリカのカントリーグループ「ディクシー・チックス(Dixie Chicks)」(現・「ザ・チックス(The Chicks)」)の創設メンバーとして知られている。

1989年、アメリカのテキサス州アディソンのグリーンヒル・スクールを卒業したマーティ・マグワイア、エミリー・ロビソン、ロビン・リン・メイシーとともに女性4人組カントリーバンド「ディクシー・チックス」を結成。当初はベーシストを務めていたが、1992年のロビン・リン・メイシー脱退後は、リード・ヴォーカルを担当するようになる。

以後、「リトル・オル・カウガール(Little Ol’ Cowgirl)」「シュドゥント・ア・トールド・ユウ・ザット(Shouldn’t a Told You That)」など合計3枚のアルバムに参加し、1995年にプロデューサーであるロイド・メインズの娘、ナタリー・メインズの加入を機に脱退するまで6年間メンバーとして活躍した。特に、1993年に発表された3枚目のアルバム「シュドゥント・ア・トールド・ユウ・ザット(Shouldn’t a Told You That)」はこれまでのアルバムとは異なり、スコッチ・アイリッシュの伝承音楽を基にしたアコースティック音楽の1つ「ブルーグラス(Bluegrass)」の色を薄くした上で、当人のヴォーカルをフィーチャーした意欲作となっている。しかしながら、当アルバムを中心とした数多くのツアーをこなすなど精力的に活動を行ったものの、大きなヒットには繋がっていない。

なお、「ディクシー・チックス」はその後、「ワイド・オープン・スペーシズ(Wide Open Spaces)」「ホーム(Home)」「フライ(Fly)」「トップ・オブ・ザ・ワールド・ツアー(Top of the World Tour)」「テイキング・ザ・ロング・ウェイ(Taking the Long Way)」「ガスライター(Gaslighter)」など数々のアルバムを発表し、最優秀ボーカルグループ、ホライゾン賞、最優秀エンターテナーに選ばれるなど人気を博した。また、2020年に「ディクシー」という単語が奴隷制度にまつわる南北戦争を引き起こした地域の名称を想起させるとして、「ザ・チックス」に改名した。

アメリカ合衆国南部テキサス州にて死去。死因は、交通事故であった。65歳。自動車にて走行中、他の車に正面衝突され、現場で死亡が確認されたという。

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