正司歌江

(しょうじうたえ)
漫才師・女優・タレント。3姉妹による女性漫才トリオ「かしまし娘」のメンバー(長女)。元バイクレーサーで、テレビプロデューサーを務める平井秀和の母。

1929年、北海道歌志内市にて、役者として全国を巡業していた両親の下に生まれ、3歳にして初舞台を踏む。幼少時代に妹である正司照枝と漫才コンビを組み、天才少女として高い評価を受けた。1956年、さらに妹の正司花江を加えた3人で「かしまし娘」として本格的な活動を開始。三味線やギターを活用しながら、浪曲や流行歌とともに、姉妹ならではの軽妙な掛け合いに乗せた音曲漫才で人気を呼んだ。「うちら陽気なかしまし娘♪」で始まるテーマソングは、当時多くの人々が無意識に口ずさんでしまったのではないかと思われるほど強い印象を残し、全国的に親しまれた。

1981年に「かしまし娘」としての活動は休止したものの、以後は女優やタレントとしてテレビドラマやバラエティー番組などのメディアで活躍。映画にも出演した。2009年5月には、80歳にして久本雅美や柴田理恵らが所属する「WAHAHA本舗」に正式に加入し、生涯現役を掲げながら活発的な芸能活動を続けていた。

出演した映画には、「ボクは五才」「夜の手配師」「ガラスのうさぎ」「天下の快男児」「海燕ジョーの奇跡」「神様のくれた赤ん坊」「悲しきヒットマン」「押忍!!空手部」「旅の贈りもの – 0:00発」などがある。

出演したテレビドラマは、「鬼平犯科帳」「必殺仕置人」「花ぐるま」「おはようさん」「京まんだら」「風鈴捕物帳」「大江戸捜査網」「新選組!」「銭形平次」「松本清張の坂道の家」「タクシードライバーの推理日誌」「大岡越前」「水戸黄門」「太陽にほえろ!」「暴れん坊将軍II」「ガキ大将がやってきた」「花ちりめん」「夏は秘密がいっぱい!」「白衣のふたり」「ドーラク弁護士」「ズッコケ三人組」「女ざかり!!区役所の名探偵」「TRICK2」「はぐれ刑事純情派」「その男、副署長」「佐用姫伝説殺人事件」「赤めだか」「キルトの家」など、多数。

著書に、「正司歌江の地獄極楽かみひとえ」「女やもン!」など。

受賞歴に、文化庁長官表彰、大阪府大阪市文化功労表彰など。なお「かしまし娘」は、2018年に大阪府立上方演芸資料館における「上方演芸の殿堂入り」を果たしている。

大阪府にある自宅にて死去。死因は、老衰であった。94歳。死去の事実は、所属事務所である「WAHAHA本舗」(ワハハ本舗株式会社)より、葬儀や告別式が済んだのちに発表された。

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