坂田利夫

(さかたとしお)
お笑い芸人・コメディアン・タレント。「アホの坂田」の愛称で有名。前田五郎氏との漫才コンビ「コメディNo.1」の元メンバーとしても知られている。

大阪府大阪市出身。此花商業高(現在の大阪偕星学園高)を卒業後、吉本新喜劇の研究生を経て、1964年に吉本興業に入社。1967年に「コメディNo.1」を結成し、1970年に上方漫才大賞(新人賞)を受賞するなど、舞台を中心に活躍した。

また、1972年、以後出囃子として使用されることになる、「アホ、アホ、アホの坂田」の歌詞が印象的なシングル曲「アホの坂田」(作曲はキダ・タロー氏)を発表。これにより、タイトル通り、「アホの坂田」として長年親しまれる道筋を構築。2009年に「コメディNo.1」は解散したものの、その後もよしもと祇園花月、なんばグランド花月などの舞台や、映画・テレビドラマ・バラエティ番組・CMなどで幅広く活躍した。

代表的なギャグや持ちネタに、「アホの坂田」の愛称通りのアホキャラのほか、「あーりがーとさーん」「あんた馬鹿ね。おほほー」といったお馴染みのセリフなどがある。

出演した主なテレビドラマには、「水戸黄門」「世にも奇妙な物語」「白衣のなみだ」「ぼくの夏休み」「京都へおこしやす!」「浦安鉄筋家族」など。

また、出演した主な映画には、山城新伍が監督を務めた2000年の映画「本日またまた休診なり」を始め、「こんど逢うとき」「大阪ビッグ・リバー・ブルース」「嘘八百(シリーズ)」「0.5ミリ」「新見的おとぎばなし」などがある。

出演したバラエティなどのテレビ番組では、TBSが定期的に開催・放送する多数の著名人を集めた大規模クイズイベント「オールスター感謝祭」を始め、「あっちこっち丁稚」「エンジェルツアーハッピークイズ」「オレたちひょうきん族」「かんさいすきま情報社」など。

そのほか、「きのこの山」(明治製菓株式会社)、「麺の達人」(日清食品株式会社)、「高飛車」(富士急ハイランド)、「パンシロン NOWUP」(ロート製薬株式会社)、「Miu」(ダイドードリンコ株式会社)などのテレビCMや、「京都発よしもとハッピーアワー」といったラジオ番組などにも出演。幅広いジャンルで多くの活躍を見せ、お茶の間の人気を博した。

主な受賞歴に、上述した上方漫才大賞(新人賞)のほか、上方漫才大賞(大賞)、上方お笑い大賞(金賞)、NHK上方漫才コンテスト優秀話術賞などがある。

著書に、「アホの坂田のビッグバンってなんでんねん?」「国宝阿呆 – 人類初の世界遺産?」「アホの坂田のアホだらけ」などがある。

大阪府大阪市内にある病院にて死去。死因は、老衰であった。82歳。同じくお笑い芸人である間寛平氏や親族に見守られながら、静かに息を引き取ったという。死去の事実は、所属事務所である吉本興業により、翌日に発表された。最後の舞台は、2022年7月に「YES THEATER」で開催された「さざなみ寄席」であった。

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